ちゃんと話すの、久しぶりですね。 ページ10
良平さんはスマホをいじっていてこちらに気がつかないので、窓を軽めに叩いた。
それに気づいた良平さんは、急いでスマホをしまって助手席のドアを開けた。
「……入って。」
とだけ言われたけど、そこには大量の買い物袋。
『あのー。良平さん?』
「あっ、ごめん!すぐ片付ける!」
良平さんが買い物袋を後ろに移動させたときだった。
買い物袋の中の1つに女性のブランドの袋があって、そのブランドはわたしのタイプの店では無かった。
由紀ちゃんにあげるの?それ?
なんて絶対言えないけど、そうなんでしょ?良平さん?
「A、片付いたよ〜」
『あ、はい!お邪魔します!』
車に入って、シートベルトをつけてから変わってないなと思いながら車内を見渡す。
「何そんな珍しいものを見たように(笑)別に初めてじゃ無いでしょ、俺の車乗るの。」
『えっと、その、久しぶりだな〜と思いまして!』
本当に久しぶり。前乗ったのは3カ月くらい前のデートのときだ。
「最近デートも行ってないしねぇ、今度どっかいこっか。」
『はいっ!!』
由紀ちゃんとはよく行ってるんでしょ?デート。と思う反面、もうこの歳になってまだ良平さんに恋心を抱く自分もいる。
「よしっ、そろそろ出発しよう!
……っとその前に」
ふと気がつくと唇に違和感。
なぜかわたしは冷静で、あぁ、今キスされてるんだな、とすぐ思えた。
長めのキスが終わり、わたしはあることに気づいた。
『あれ、良平さん。なんかキスの仕方変わってません?』
すると良平さんは少しだけ動揺した。
「え、そう?変わったかな?久しぶりだから忘れてるのかも」
忘れてる?"わたしとのキス"を?
わたし、弱いな。浮気してるんですか?その一言で済むのに、その一歩が踏み出せない。
だからーー
『なら思い出してくださいね(笑)』
なんて言ってしまう。
それに良平さんも笑いながら
「うん、頑張る」
なんて言うんだから、お互いさま……なんだよね。
この後、何話そう。と思いながらも無言が続く車内だった。
……昔はこんなんじゃなっかたんだけどな。
ずっと会話が止まらなくて、楽しくて。
収録現場でも冷やかされてた。けど今はーー
辛い、かなぁ。
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れいれい(プロフ) - 咲姫さん» ありがとうございます〜!そしてすみません、昨日に作れなくて……!頑張って早めに作ります! (2016年9月11日 9時) (レス) id: 1f0914826e (このIDを非表示/違反報告)
咲姫 - 続編まで作っていただけるなんてすっごく嬉しいです!!続編が出来たらこれからもっともっとこの小説が待ちどうしくなりますねー(笑)(*´ ˘ `*) (2016年9月11日 0時) (レス) id: 518ec1d1b1 (このIDを非表示/違反報告)
れいれい(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます!なるべく更新速度上げたいと思います! (2016年9月10日 20時) (レス) id: 1f0914826e (このIDを非表示/違反報告)
アリス - この小説がとても大好きで更新を楽しみにしてます!!!! (2016年9月10日 16時) (レス) id: 2723d2a420 (このIDを非表示/違反報告)
咲姫 - そんな事があったなんて知らなかったです!今日は更新してくださりありがとうございます!!今回のお話もすっごく面白かったです!これからも頑張って下さいね!!毎日楽しみに応援しています(*´ ˘ `*) (2016年9月8日 23時) (レス) id: 518ec1d1b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れいれい | 作成日時:2016年8月20日 22時