彼の様子がおかしいので、尾行してみます。【木村良平】

神谷さんと。 ページ17

今日は久しぶりに所属事務所、青二プロダクションに来ていた。


最近わたしのマネージャーが育児休暇で休んでいて台本を自分で取りに行かなければいけないからだ。


まぁ行かなくても大丈夫だろうと思い、結局最後に台本を取りに行ったのは2週間ぐらい前……？で、社長にそろそろ取りに来いと言われたので仕事の前に寄って行った。


『うわぁ、えげつない……』


机に置かれていたのは凄まじい量の台本。


……これはそろそろ取りに来いって言われるわ。


全ての台本をカバンにしまって出口に向かう。


「あ、A……。」


途中で出会ったのは神谷さんだった。


神谷さんとはあのことがあってから少し気まずい。


『あ……。お疲れ様です…』


今も気まずいのですぐ失礼しようと思ってたけど、神谷さんに腕を掴まれた。


「あのさっ！この間ごめんね？


でも俺さ、あの発言の何が問題だったか分かんなくて。


……よかったら教えてくれないかな？」


なんだか神谷さんが可愛く感じて、つい笑ってしまった。


『……ふっ、あはははは！！もう、神谷さん〜！！


かーわーいーいー！』


すると神谷さんは顔を真っ赤にしていた。


『その問題についてはわたしから言うのもなんか……。


まぁ小野さんから聞いてください！


……あ、わたし仕事なんで失礼しますね』


「え〜、小野くんからか……。いっか、適当に奢らせよっかな。」


『小野さんは節度を持っていじめてくださいね〜←』


「もちろんだよ！←」


神谷さんとも仲直りをして1人、るんるんしながら移動した。

出演依頼→←作者から。

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