うしろのしょうめん (ページ11)

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episode10 ページ11

「じゃあさ、豆腐料理に例えるとどんな感じ？」
「豆腐料理？うーん…湯葉豆腐？」
「湯葉豆腐…？うーん…どんな奴なんだろますます気になって来たよ」
医務室に居るらしいから、今度会いに行くといいよと、俺は勘右衛門に言っておいた

「うん、これなら明日から本格的に作業しても良さそうだね」
「そうですか」
腕が上がるようになったので明日から補佐として作業をするようだ、まだ内容は聞かされていないが
「けど、違和感を感じたら放って置かないこと！すぐに医務室に来るように！分かった？」
「…………」

善法寺さんからの忠告をぼーっと聞いて、私はゆっくりと布団に潜り込んだ
「…」
明日から補佐の作業だ、私に出来るのか？ていうかやっとこの医務室という隔離された所から出られるのだからいっその事学園を飛び出で何処か遠くの誰もいない所まで逃げ切って死のうか…嗚呼それもいいな…中々に名案だ、と思った
死に関する事だけはすることが早い、と言うべきか、私は今日何時もより、ぐっすりと眠れた

次の日の朝、私は包帯を巻き直していた
「立川さん、朝食今日は食堂で食べていいらしいです、一緒に行きませんか？」
善法寺さんがふと、そんな事を私に言ってきた、食堂…か
「…いいですよ」
「じゃあ、行きましょう」
私は善法寺さんに手を引かれ、食堂へと向かった

「おばちゃーんAランチ2つ〜」
「……」
人が多い、そりゃそうだ食堂だもの
「あら？君が学園長先生が言っていた新しい子？」
「そうです、僕と同じのでお願いします。」
私はご飯を受け取ろうと、食堂のおばちゃんという人に会った、が、そのご飯の量が多いのだ
「あの…あまり、食べれないので少し…で、大丈夫…です」
「あら？けど、体力付けないとこの前みたいに倒れちゃうわよ！」
食堂のおばちゃんはそう言いニコニコ笑って私にお盆を差し出した