ローラさん短編 (ページ22)

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家族になろうよ③ ページ22

太輔side
新しくできた弟は不器用でそして優しかった。

「太輔、」

「何？」

今日は休日で、家族がみんな揃う日、新しくできた弟はこの休日が嫌いそうだったけど俺は好きだ。
ご飯を食べた後ゆっくりしていたら渉に声をかけられた。

「あのさ、高嗣の誕生日のことなんだけど」

今日は新しくできた弟の誕生日らしい、知ったのは朝おじさんが言ったから、本人はびっくりしてた。きっと前の母親が死んでから祝われてこなかったんだと思う。

「俺何欲しいか聞いてくる。」

「ありがとう。もし出掛ける様子なら2人で出かけて、誕生日プレゼント買ってあげてお金は後で渡すから。」

なるべく晩御飯は食べてこないでねと一言だけ添えて渉は宏光を連れて買い物に出かけた。健永と裕太と俊哉も兄弟の誕生日と知って３人で仲良く買い物に出かけてたし俺は二階の奥の部屋に足を向かわせる。

『俺ら赤の他人だし』

とあの日そう言った高嗣はどこか悲しそうな顔をしていて、1人にしてはダメだと思った。
この子はきっと寂しがり屋で不器用なだけなんだこの子の兄になりたいと思った。高嗣の横顔を見ればドキドキしたし、可愛いって思った。
それは果たして兄心からくるものなのか、恋愛なのかはまだ、結論を出さなくていい気がした。
そしてドアを開けた。

設定②
宏光→大学生(3)
渉→大学生(2)
太輔→大学生(1)
俊哉→高校生(3)
裕太→高校生(2)
高嗣→高校生(1)
健永→中学生(3)