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金木犀【FY】 ページ17
ふと目がさめると、金木犀の匂いがした。
今は冬で金木犀の花なんて咲いているわけないのに。でも腕の中にいる彼から金木犀の匂いがしている。本当に渉から金木犀の匂いがする。いい匂いで抱きしめる腕の力を強める。
「…たいしゅけ？」
「ごめん、起こした？」
「…ううん。たいしゅけ寝れないの？」
「…ううん大丈夫。金木犀のいい匂いがしたからさ」
「…金木犀？今冬だよ？」
「渉から金木犀の匂いがするの、」
「ふふふ、たいしゅけは本当にロマンチチュトだねぇ、」
と滑舌がゆるゆるな彼が微笑んだ。
ほら君の笑顔を見ると金木犀の匂いがまたした。
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作者名：蓮花 | 作成日時：2018年12月26日 23時
