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真実の公開 ページ36

クレシア「……

へへ

んだよぉ!そうに決まってんだろ!」

嘘だ

俺は、アズに

嘘をついてる

ぎゅうぎゅうに心を締められる


アズ「…ミラード家は

幻覚や変装などを見破ることに特化した

真実と真偽を司る家系

…だが

クレシア。貴様は…?
あの幻覚を、見抜けなかった」

クレシア「俺、苦手だっただけ」

アズ「ジェリデリー様とダドリード様と…
声も顔も似ていない」

クレシア「……それは、
母親に似たんだよ」

…違う 違う


…俺は、養子だ

…幻滅されたら、…俺は…


アズ「…本当のことを、言ってくれるか?
ミラード・クレシア」

クレシア「……っ」


ぐ、っと
拳を握る


クレシア「……アズ

俺は……



…元々は









嫡子じゃない












俺は………養子だ」




アズ「……入れ」


中に促されて、またアリスの部屋に


重苦しい雰囲気が流れる


クレシア「俺は…すごく幼い頃
ダァドとグランマに拾われたんだ

元々の親に、だいぶきついのを受けてな

傷なんざ残ってねえから、証明もできねえ


親の名前も、俺のもともとの名前も思い出せねえよ」


アズ「……」


クレシア「………。





ごめん アズ

俺…ずっと…

いいたかった、のに

幻滅されたら、って
考えただけで

頭、真っ白になって



んっとうに…ごめん…


……アズの恋人でいる資格なんて…」



そんな資格
俺にはない


アズ「………」

───────

クレシア「ッ…
アズ…俺の名前、呼んで……
…アズって呼んでもいいよな?
お荷物…かもしれないけど
見捨てたり……なんて」

───────────────


あの異様な恐怖の目
見捨てられることへの抵抗
暴力の幻覚の話を聞いていたときの怯え方
メンタルへの響き方
そして、いま


事情を聞いたアズの心のなかで

全てのピースが、ピッタリとハマった


クレシア「………ごめん、帰る…」


アズ「まて」

アズにまた押し倒される

クレシア「っ…!」







ポタッ
ポタポタッ






クレシア「……?」


アズは、泣いていた

一つは、クレシアの深い傷に触れてしまったこと
一つは、自分の不甲斐なさを
一つは、…


クレシアに、あんなセリフを吐かせたこと


アズ「…クレシア……

私を、殴れ」

クレシア「……は!?

なんっ…何で…」

アズ「私は、最低だ

…絶対に、触れられたくない傷を
こじ開けて、触ってしまったのだから」

後悔と_(ピンクありよ)→←アズの家の招待状



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作者名:ライグリール | 作成日時:2022年10月19日 15時

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