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ジャズくん、ハウェーヤー(単) ページ13

ジャズ「……はぁ…全財産が…。」

今日は8月8日。

ジャズの誕生日…そのはずだった。

けれど、逆に何故ジャズが
全財産がなどと嘆いているのか。

もちろん、兄のせいである。

財布をスられたせいで、
水の泡になってしまったそうな。

ジャズ「…ぐぅ…。」

今空を飛んで、
金目のことがないかとか、
そういうのを探していると…


いつの間にか、彼女の家の近くの森に。

ジャズ「……。」

そして、足を踏み入れたが…………


ジャズ「…迷った」


そう、彼女の家は…

決まった手順で踏まないとたどり着けないのだ。

ジャズ(雑念が混ざってたからか?…くそっ)

なんとか戻ろうとするも、
出口が見えない。
腹も減ったし、目が回る。

ジャズ「……。…ゔ…」

誕生日に倒れるとか、情けない。
何より、あいつの顔も見れないなんて。

走馬灯が駆け巡り始めた、その時…

A「ジャズくん!」

ジャズ「………」

幻聴?

いいえ。

彼女が、見つけてくれた。

それだけで安堵して、
気が抜けて…
そのまま、意識が飛んだ。









ジャズ「…あ…」


むくっ、と体を上げる。

キョロキョロと見渡すと、緑を基調とした
ふんわりとした部屋。

A「…ジャズくん、おきた」

ジャズ「…A」

そこには、粥を持ったAが。

そばに座ると、飲み物も持ってきてくれている

A「…森の中にジャズくんが倒れてるなんて、
びっくりしちゃった」

ジャズ「…すまねえ
…会いたくて」

A「…道は知ってた、よね?」

ジャズ「…兄に財布スられて
多分上の空だった」

A「…そっか」

ふわふわした足取りで、何処からか
箱を持ってきた。

A「……ジャズくん、

ハウェーヤー!」

ポン!と大きな音とともに箱が開く。


そこには、ヘビのレリーフが掘られた時計が。

A「ジャズくんに、似合うと思って
それに、その時計なら
お兄さんに取られることもないよ」

ジャズ「……そう…
…そっかぁ…へへへ」

にまっと顔が緩んで、
時計をつける。

なお、その時計には
本人とそれを上げた人にしか見えない
認識阻害がかけてあるようだ。

ジャズ「サンキュ。祝ってくれんの…
すげー嬉しい」

くしゃとAの頭を撫でると、
にこにこと恥ずかしそうに笑う。

その様子が可愛くて仕方なくて。

来年もきっと、こいつに祝ってもらう。
いや、絶対。


…ちなみに、携帯を見たら思いの外連絡がうるさかった
(クラスメートから)

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ニアリーコール(プロフ) - ジャズ推しやからめっっっっっっっっちゃどストライクなんだが????次巻3月に販売が確定してるらしいからこれからも更新頑張ってくださいてかめっちゃ続き気になるんだが??? (2023年1月6日 23時) (レス) @page9 id: c5b6b20392 (このIDを非表示/違反報告)
あいみ(プロフ) - うわぁぁぁ!!好きです!!頑張ってください!!今日この作品を見つけて、一から読ませてていただきました!最っ高です!!更新頑張ってください!! (2022年12月27日 13時) (レス) @page8 id: 2cf40cafe5 (このIDを非表示/違反報告)
さくまくま - ライグリールさん!とても楽しく読ませていただいています‼️続話,楽しみにしてます‼️ (2022年12月14日 17時) (レス) @page8 id: b3706d3760 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ライグリール | 作成日時:2022年10月30日 14時

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