誰か世界を変えてくれ！【ヒプマイ】

変革5 ページ7

前略。


違法マイク売ったら私も犯罪者じゃね？



ということで送りつけられたマイクは一生私が管理しなければならなくなった。

正直壊したいけど、壊したら爆発するらしいし、その爆発がどのくらいの威力なのかわからないんでそれこそほんとに触らぬ神に祟りなし。


もう神棚にでも飾ってオブジェにしよう。



翌日、学校の授業中ずっと考えた結果がこれだ。わざわざ持ってきたのに売りもせずまた持って帰るのは不毛な気もするが、犯罪者にはなりたくない。



鞄の中のかなりの重量を占める禍々しいマイク。ほんとに、こんな一本のマイクで世界が変えられるのだろうか。


少しも興味が湧かない訳じゃないけど私には無理だ。



授業も終わったみたいだし帰ろう。




今日は部活がない日だから一人で帰れるし、気分がちょっと沈んでる日にはぼうっとしながら帰るのが一番だしね。



そんな楽観は打ち砕かれた。



校門の前に黒塗りの高級車が停まっていたからだ。更に、車の横では一度見たら忘れられないあの目力、碧棺左馬刻さんがタバコをふかしながら不機嫌そうに待っていたからだ。


おい、昨日の私。おまえの予感、あながち外れてないぞ。

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