嘘4コ ページ6
貴方side
?「・・・あぁ?」
お、起きた・・・?
・・・仕事をしなければ。
貴「起きましたか?」
カーテン越しに声をかける。
?「あーよく寝た・・・」
頭をガシガシ掻きながらこの人は出てきた。
貴「・・・顔色は、よさそうですね。気分はどうですか?」
?「頭痛も収まったし、問題なさそうだ」
貴「そうですか。もう完全下校時間も近いので、準備ができ次第帰っていただいていいですよ」
?「は・・・完全下校時間!!??」
!!!!!!
え、なになに!!
何か変なこと言った!?
貴「え、何か問題でもありました?」
?「何で起こさなかったんだよ!!」
肩をガシッと掴まれる。
無理無理無理無理!!
本当に無理!!
怖い怖い怖い怖い!!
せめてその手を離してくださいぃーーーー!!!!!
貴「いや、その、寝ている人を無理やり起こすのは・・・」
?「あー・・・ごめん。本当にごめん」
貴「とりあえず、出ましょうか」
保健室の備品と、自分の道具を片付けて部屋からでる。
貴「じゃあ、私は鍵返しに職員室行ってくるんで、ここで失礼します」
?「いや、待つから!!」
貴「結構です」
?「え?」
貴「いや、本当に結構です」
?「んじゃ、俺が勝手に待ってるわ」
そのまま下駄箱のほうへ向かっていく。
貴「・・・なぜこうなった」
とりあえず、鍵返しに行こう。
あの人のことは・・・何とか乗り切ろう。
***
鍵を返して、今は靴箱。
あの人の気配は・・・。
?「お、来たな?」
ええ、いましたよ。
本当に待ってたよ。
マジか・・・。
貴「・・・病人を待たせるとか、私最悪ですね」
?「俺が好きで待ってるんだからいいの」
そのままこの人としばらく一緒にいるのか・・・。
頑張れ私。
家までは10分の超近距離!
この人と別れるのも時間の問題だ!!
?「そういえばさ、俺の名前言ってなかったよな?」
貴「・・・そうですね」
黒「俺、3年の黒尾鉄朗。んで、さっきも言ったけど部活はバレー部。本当今日はサンキュー」
貴「・・・1年の、綾凪Aです。あれは私の仕事なんで、気にしなくて大丈夫です」
黒「Aちゃんね?・・・うっし、覚えた!」
覚えなくていいです!!
私はそこら辺のモブなんです!!
関わらなくていいです!!
もう家に帰りたい。
お願いです、早く家に帰らせてください。
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作者名:紫杏 | 作成日時:2017年2月14日 23時