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「時間、かなぁ」
ユールヒェンがそういった途端
「姉さん?!」
酔っ払って酒ではなく水を飲んで醒めたルートは姉の異変に気づいた
「師匠…?どうして、体が」
(ルートと同じく間違えて水を飲んだ)菊は何度も目を擦る
「ダンケ」
ドイツ語でありがとうの意味を指す言葉がユールヒェンの口から出た
「姉さん…ドッキリ、だよな……?」
戸惑うルートは恐る恐る姉に聞く
「ドッキリ…だったら、止めたいね。今すぐに」
口調の荒々しさは徐々に消え、大人しい口調へと変化していた
「おい!何でだよユールヒェン!!何で、消えっちまうんだ…」
「私は戦う為に生まれた国。今の世界も決して平穏とは言えないけど明らかに平和。
戦う為の国は要らない、そう言いたいんじゃないかな」
神様って人は。
「やめてください!そのようなことを言うのはッ!」
菊は大きな声で言った。
瞳には涙が浮かんでいる
「姉さん!!」
ルートは姉にしがみついた
「消えちゃダメだよ!だって、これからも僕たちと居てよ!!」
「ユールヒェン!!生きろよ、なぁ!!」
「……あーー!もう、泣くなよ。
私、我慢してたのに。移った」
ユールヒェンの瞳から雫が垂れていた
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作者名:歴史クイズ | 作成日時:2023年5月27日 23時