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九十三話 ページ4

休日。

仕方なく、仕方なーくライブへやって来た。

そう、仕方なく←ここ大事

「A、めっちゃ顔死んでるよ」

「当たり前だろ。っていうか、誰のせいでそうなったと思ってんだよ」

「まあ私のせいだと思うんだけどさ………じゃ、私はこれで〜」

姉上はチケットに書かれている決められた席へ向かった。

私も決められた席へ行った。

そういえば、私はこの世界にトリップしたってわかるけど、姉上たちはどうなんだろう?

見たところもともとこの世界にいた、みたいな感じで、全く気づいてなさそうだけど…………

どっこらしょっとじいちゃんみたいな掛け声(?)を言いながら座る。

隣にいる、巴……先輩の顔写真が貼られているうちわを持っている私より少し上くらいの女子に変な目で見られた。

ちょっと傷ついたこともない。

「貴方は、誰が推しなの?」

「えっ……Edenの中でですよね」

いきなり声かけられてびびった。

「当たり前だけど。ちなみに私は日和くん。
貴方は、見たところグッズもなにも持ってなさそうだし………もしかしてライブ初めて?」

「初っていうか姉上…いえ、姉からチケットもらったから来ただけです。
あとライブは、昔Knightsのライブに一回だけ行ったことあります」

「Knights、ね……私は昔からEden一筋だけど、貴方はKnightsの中では誰を推してるの?」

なんかめちゃくちゃ質問ラッシュー。

「Knights、ですか……?そうですね………強いていうなら凛月、いえ、凛月くんですかね」

凛月ごめん今だけ名前借りさせてくれ……!!

「ふーん、あの黒髪の子ね。深紅の瞳の。」

「はい。そういえば、貴方は………」

聞こうとしたら会場が唐突に暗くなって、数秒のち、ステージにライトが当たる。

あ、いよいよ始まるのか。

私は体をステージに向き直し、ステージ、ただ一点だけを見つめる。

隣の人もステージに向き直っている。

会場が一瞬静まり返った。


Edenの人たちが出てくると耳栓をしたいほどの大歓声に包まれる。

耳が壊れる。マジで。

たぶんこれじゃ伝わらないと思うけど、マジで耳壊れるからな!!!

だがそれはあの、リーダーらしき人が手を上げた瞬間に再び静まり返ったんだけどな。

え、すっご、あのリーダーさん(?)。

あとこの会場民度良すぎ。

で、静まり返った瞬間、音楽?が鳴り始めた。

うぉおぅ。バチバチにかっこいいやんけ。(なぜ関西弁)

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作者名:サリー | 作成日時:2023年2月4日 14時

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