【刀剣乱舞】ふるべ ゆらゆらと

肆 ページ5

「…ここで、いいんだよね？」


今はとある本丸の審神者さんと待ち合わせ中。
本丸、の見学をさせてもらえるらしい。

薬研は部屋でお留守番だ。
内側から鍵はかけるように言ってるし、大丈夫だよね！


「ごめんなさい。お待たせ致しましたわ」

「……あっ、私ですか。いえ、私も今来たばっかりなんで」


一瞬言葉を失った。
いかにもお嬢様キャラで……審神者ってキャラ強いんだなぁ。

この人は…18、19歳……かな？

審神者は18歳からしかなれないらしいし、多分新人審神者じゃないかな。


「さ、行きますわよ。事前に言った通り、刀剣男士達の前で本名は名乗らないこと。
偽名は考えたんでしょう？」

「あ、偽名…は名前でも捩って、って思ったんですけど、やっぱり普通に見学でいいです」

「あら、そう。その歳なら偽名とか考えるの好きかと思ったのだけれど」


ハイ、好きです。
めっちゃ考えました。

決まりませんでした。


「審神者さんの本丸には何人の刀剣男士が？」

「…28‘‘振”よ。レア刀はまだ鶴丸だけですわ」


振、か。

この人ちゃんとケジメつけれる人なんだなぁ…。
そりゃあそうだよね、歴史を守るんだから。
ブラック本丸を生み出すような奴が異常なんだよ。

でもこの人みたいに刀剣男士を‘‘人”じゃなくて‘‘振”って呼べる人は何人いるんだろ。


「ここが政府の支部よ。ここから現世と亜空間の行き来が出来るんですの。
さあ、行きましょう」

「はっ、はい…！」

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槍

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