【刀剣乱舞】ふるべ ゆらゆらと

貮拾玖 ページ31

「主さま！お待ちしておりました！」

「えーっと、こんのすけ？」

「はい」


顔を飾った管狐はこんのすけだったみたいだ。
すごいな…化粧、濃い。

乱ちゃんが「狐っぽくなーい」とこんのすけの尻尾を触る。

結局のところ、こんのすけはこの本丸の一番大きい一番高い樹のてっぺんの枝にくくりつけられてた。
口にはガムテープが。札に戻ってはなかった。


「主さま、今までお助け出来ずに…申し訳ありませんでした」

「いいよ、これから仲良くしようね！」

「さーて、こんのすけも見つかったしいつ万屋連れてってくれるの？」


覚えてたんだ…。
ジャージのズボンから財布を出す。団子は帰るとして、櫛は買えるかな？簪でもいいらしいけど……簪の方が高そうだ。
まあ、乱ちゃんの帽子が風に飛ばされて枝に引っかかったから上を向いて、それでこんのすけが見つかったんだし。


「そうだね、今から行こっか」

「やったぁ！一兄に言ってくるね！」

「え、あ、ちょ…」


その一兄は私と仲良くないんだよ、乱ちゃん……。
もしかしたら一期さんに止められて乱ちゃんとは万屋に行けないかもしれない。

しかし何故かこの日二人で万屋に行くことはできた。

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