【刀剣乱舞】ふるべ ゆらゆらと

貮拾壹 ページ23

「ここが大将の行ってた本丸なのか？」

「確か、合ってるはずなんだけど…」


ガチャ…とドアを開く。

合ってたみたい。あの審神者さんがいた。


「あら、遅かったですわね」

「すみません。どのドアだったか分からなくて政府の人に聞いてたら」


薬研がこそっ「変な喋り方をする人だな」と言ってたのは聞かなかった事にしよう。
だってこの人怖いし。

審神者さんが薬研を見た。


「…貴女の近侍？」

「はい」

「よろしく頼むぜ、大将の……」

「友達でいいですわよ」

「そ、そうか」

「まあ中に入りましょう」


そう言って審神者さんは私と薬研を招き入れる。
髪の毛がピンクの人、金ピカ…ゴールド聖闘○？の人とすれ違う。
すげえ…ゴールド聖闘○だ……。

今すれ違った人達も刀剣男士だ、と思う。薬研がピンクの人に反応してた。ピンクの人も薬研に反応してた。
昔の知り合い？


「薬研藤四郎、本丸内…審神者部屋以外ならどこにでも行ってもいいんですのよ」

「え、いいのか？…でも大将が」

「いいよ。会ってきなよ」

「…………いや、大将達についてい 行く」


薬研はちょっと悩んでから(顎に手をあてるのも様になるね)隣に来て私の羽織りの裾をキュっと掴む。
…遠慮してるなあ、それでも心臓痛いんだけど。

可愛いよね、着物掴むとか！
可愛いとの恥ずかしいのとでクラッとしたよ。


「どうぞ、お茶はもう用意してるわ。玉露よ」

「玉露…」


聞いた事はあるな…高級なお茶だっけ？
お、美味しい。


「それで、今回は相談があって」

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