頑張っている君が好き。【YouTuber短編集】

フォロワーシップ ─ S.R.Riku ページ6

▶You Side


私のお兄ちゃんは“すしらーめんりく”という名前で

YouTuberをやっている。


でも、最近のお兄ちゃんは凄く忙しそう。



今日も大学に通いながら企画、撮影、編集をこなす。

…私もお手伝いしたいんだけどなぁ。



『ねぇ、お兄ちゃん』


り「ん？どしたの？」


ほら、今だって。

凄く疲れていて、クマだってすごい。



『私も、お兄ちゃん手伝いたい！』



すると、お兄ちゃんは


り「Aはまだ中学生なんだから。

危ないでしょ？妹をそんな目にあわせられないって。」


そう言って私の頭を撫で編集してくる、と自分の部屋に戻ってしまった。


お兄ちゃんだってホントは手伝って欲しいはず。

なのに、私が中学生だからって。


心配してくれてるのも、それが正論なのもわかる。

でも、私はほんの些細なことでもお兄ちゃんの役に役にたちたい…



キッチンを除くとばぁばが夕飯を作っていた。



『ねぇ、ばぁばー』


ば「どうしたのよー」


『実はね……』


お兄ちゃんを手伝いたい。


でも、お兄ちゃんは無理をしていること。

私もなにか手伝いたいけどなにもできないこと。

それが、嫌ってこと。



ばぁばに話してみた。



ば「A。

手伝うって言っても、なんでも行動すれば言い訳じゃないのよ。


“支える”ってことも充分お手伝いになるんだよ。




だから、Aはまずお兄ちゃんを支えてあげなさい。」


ばぁばは天ぷらを揚げながらそう言っていた。




支える、か。


支えるってどういうことをしたらいいんだろう。



・


・


・


私はお兄ちゃんの部屋の扉を開ける。




ガチャ






『お兄ちゃん』


り「んんー？どしたの？」





私はお兄ちゃんが振り返る前に大きな背中へ抱き着いた。


り「ちょ、え、」



『お兄ちゃん、いつもお疲れさま。



頑張ってって言ってるけど、あまり無理しないでね。』




ありのままの気持ちを言葉にして。

お兄ちゃんをこれからも支え続けてあげよう。



支えるってこういうこと。





…………のような気がする。

世界が変わって見える ─ Eiji→←ずっとずっと好きでした ─ Motoki

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