【A3】皆木くんが照れてくれない。 (ページ2)

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波乱な恋愛事情が襲いかかるページ2

おかしい。

『皆木くん、手繋ぎたいのですが…』

「？ああ、いいっすよ！」

『イイッスヨ！？』

おかしい。

『皆木くん、そのクレープ一口食べさせていただいても…』

「ああ、はいっ。いいっすよ！ほらあーんっ」

『あ、あああああああ…！？』

ちょ、ちょっおかしいです皆木くん！

恋愛経験ないとか嘘でしょやっぱり！
なぜそんな平気そうな顔で手を繋げるの、あーんできるの！？

なぜ、照れないんだ！？

さっきから完璧に絵面が、私の方がウブな彼女さんみたいになってるじゃないか！！(迫真)
※事実です。

思い切って聞いて見た。

『み、皆木くんは恥ずかしくないの？その、手を繋いだりするとか…』

「え？妹みたいで可愛いなって思いますし、それに彼氏彼女なら普通のことなんじゃないすか？」

『そうだけど違う、違うけどそうなんだよ皆木クン！』

よくわかっていないかのように首をかしげる皆木くんがあざとすぎて。
けしからん。もっとやりなさい。

ちなみに妹みたいっていうのはちょっときたよ…Aさん心臓がキュッてなっちゃった…。

どうして…私皆木くんより一つ上なのに…うえなのにっ…！！

…。

あの。確かに天然たらしな皆木くんもいいけど…。好きですけど大好きですけど？

いや、もうこうなったら。

意地でも照れさせてやりたいですよね。皆さん。

皆木くんのピュアッピュアな反応みたいですよね皆さん！？

はあい…(そっと手をあげる)

………。っうん！そういうと思って！！

もう私は考えていました！

ズバリッ、【皆木くん照れさせよう大作戦】。

明日から実行しようと思いますよええ！

これで皆木くんはリンゴのように真っ赤な顔をして可愛い反応を見せてくれるでしょう楽しみですグヘヘ(ゲス顔)

『ふひひ』

つい緩んでしまう頬を必死で最小限に抑え、皆木くんに決してバレないように私は笑みを一つこぼした。