七十三話 ページ29
_比べられて怒るぐらいなら真面目にしなよ……
ライオンとハイエナ。
なんとなく既視感を感じた。デジャヴってやつかな。
マジフト大会当日
オンボロ寮-自分の部屋
ドンドンと扉を叩かれてる気がして目を開けた。
寝ぼけ眼で目を擦ると、グリムも起こす。
『ふぁ…はーい、どちらさまっすか』
遠慮気味に入ってきたジャックを見て、そういえば今日マジフト大会だ、と気付く。
つーかなんで遠慮気味なんだよ。
「そういえば今日、マジフト大会だったんだゾ」
『同じこと思うな…』
もしかして思考回路似てる…？いや、一緒に過ごしてたらそうなるか。
「それより、なんでジャックはわざわざ来たんだゾ？」
「ジョギングのついでに寄ったんだ。……おい、ついでだからな」
ついで〜〜〜？？？
ニヨニヨ見てたらグルルル…と唸りながら睨んできたがまったく怖くありませーん。
ツンデレジャック。はははは。
「とにかく！二度寝すんなよ。じゃあな！」
無理矢理話を断ち切られた。
どすどすと荒く行くのかと思ったが、壊れそうだとでも思ったのか普通に出て行った。
変なとこで真面目だよな、ジャック。
サイドストリート-フェスティバル
『おっはーエースデュース。お前らの髪が派手で助かったわ』
人多かったのにすぐ見つけられた。
「今日、滅茶苦茶人がいるんだゾ」
「そりゃ、世界中から人が集まってるもんな」
「結局、マジフト大会の選抜メンバーには選ばれなかったが……僕たちには今日大事な仕事がある。気を引き締めていこう。」
『もちろん！…って言ってるそばから屋台に足を運ぶんじゃない！何これ……え、たこ焼き！？』
「美味そうなんだゾ〜！！」
キラキラした瞳で屋台をガン見してたと思う。
「ミイラ取りがミイラってやつね」
「こら、2人とも！早く行くぞ！」
「ふなぁ〜！！」
『たこ焼き〜！！』
叫びながら引きずられる。凄い変な目で見られた。恥ずかしいので黙った。
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作者名：サリー | 作成日時：2023年9月7日 7時
