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玄関前、小さく深呼吸をしてから合鍵でドアノブに手を伸ばす。
心配はさせたくない、ただそれだけ。
ガチャッ
ドアを開けると、すぐに愛おしい彼女が姿を見せる。
「おかえりなさい、るぅとくん！お疲れ様です！」
「ただいま、A」
彼女の笑って出迎えてくれる姿を見て、僕も釣られて笑顔になる。
この瞬間が本当に好きだな。
「…、何かあったんですか？」
「……いや、何もないよっ！」
いつも通りにしていたつもりが、お見通しだったらしくすぐに小さな嘘を付く。
「……、今ご飯作っている途中で…、もうすぐ出来るので待っててください。」
「え、ありがとう！Aの作るご飯楽しみ！」
心配はさせたくないからごめんね、と心の中で謝る。
本当の弱々しい僕を見たら、彼女はどう思うのだろう。
表面上では『心配させたくない』というのも事実だけど、本当の僕を見せたときの反応が怖いのもある。
リスナー兼彼女であるAは、今でも『るぅと』を好きでいてくれている。
彼女の思い出は『るぅと』が色濃く記憶されているから、それを塗り替えたいのにその時間もない。
『るぅと』と僕を比較したとき、僕は『るぅと』に勝てる気がしない。
＿＿＿
お風呂から上がり服を着替え、タオルで乾かしながら彼女の元へ行く。
ドライヤーで乾かすその時間でさえも惜しい。
「A、お待たせ」
一瞬目が合ったがすぐに顔を赤くさせて目を逸らした彼女に、顔が綻ぶ。
ソファに腰を掛ける。
悩み事に彼女も関係しているため、申し訳無さから一人分の距離を置いた。
「……ぇ、るぅとくん…？」
「どうしたの？」
僕の行動によって不安な表情をさせてしまってる事実に胸が痛くなった。
けど、今は話したくないんだ。
「やっぱり、何かあったんですか？」
「…んー？」
明日には必ず話すからと心に決めて、今はごめんねと彼女のおでこにキスをする。
テレビ見てゆっくりと過ごして一緒に寝よう。
そのつもりで視線を彼女からテレビに移したときだった。
肩を押され、背中にソファの感触。
視線の先には、彼女と天井が見える。
押し倒されたと分かるのに時間は掛からなかった。
電気の逆光と彼女が俯いて表情が見えず、何を考えているのかが分からない。
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るる(プロフ) - 虹の根元付近に生息しているアイさん» ありがとうございます！😭好きなんて私には勿体ない言葉…。私の書く文章が誰かの楽しみになれていること、その一人がアイさんだということ、本当に心から嬉しいです！拙い文章ではあるものの、そう思ってくれていることに感謝しつつ、努力を怠らないようにしますね！ (4月24日 19時) (
レス) id: 47dabc0a24 (このIDを非表示/違反報告)
虹の根元付近に生息しているアイ(プロフ) - 更新ありがとうございます！待ってました！😭つい呼吸が浅くなってしまうほど、熟読いたしました……るるさんの書く文章が、黄さんが、とても好きです。日常の楽しみを、癒しをありがとうございます。完結おめでとうございます！2も楽しみにしております🥰 (4月16日 1時) (レス) id: 7a601a7a0f (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - 虹の根元付近に生息しているアイさん» はい、合ってます！勝手ながらお祝いしたいと思い、マシュマロでも許可を取っていました。時間がなく、これをお祝いの小説として投稿していいのか悩みましたが、喜んでくれたら嬉しいです🥰改めてお誕生日おめでとうございます🎉 (2023年4月4日 22時) (レス) id: a2ab508874 (このIDを非表示/違反報告)
虹の根元付近に生息しているアイ(プロフ) - 勘違いだったら申し訳ないですがもしかして私…ですかね…脳内が見透かされてるのかというくらい好みのど真ん中ですしすごく感情移入してしまいました😭💕もっと細かい好きな所を書きたいですがこのあたりで…本当にありがとうございます、幸せです；；♡ (2023年4月4日 21時) (レス) id: 98cb88ece4 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - ぴのんさん» ぴのんさん、コメントありがとうございます！「独占欲強めだと美味しいな」という完全に私の願望と妄想の塊の小説が出来てしまい、好み分かれるかと思っていたのですが、こうして素敵なお話と受け入れてくださり感無量です🥲ご期待に添えるよう頑張っていきます！ (2023年3月23日 21時) (レス) id: a2ab508874 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るる | 作成日時：2023年3月19日 20時
