ぶりっ子、前世を思い出す【鬼滅の刃】

ぶりっ子 ３０ ページ32

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山の中で訓練している善逸くんの元へダッシュした。



『善逸の兄貴、師範がオイラの事雷の呼吸には向いてないって言うんすよ』

｢口調どうしたのAちゃん？？？｣



明らかに戸惑っている善逸くんだが、この際どうでもいい。(最低)

これは大問題なのだ。



『善逸くんから見てどう？
私、雷の呼吸合ってないように見える？』

｢うーん、俺はじいちゃんじゃないからよく分かんないけどさ。

Aちゃんは“全集中の呼吸”自体はできてるんでしょ？それで雷の呼吸が出来ないってことはやっぱり合ってないって事なんじゃないかな｣

『…………やっぱりなのか……』



ガックリと項垂れる私を善逸くんが心配してくれる。

いや雷の呼吸使えないってさあ…………。
私さ、前世で年甲斐もなく【雷の呼吸 壱ノ型 霹靂一閃】とかやってた訳よ。

しかも今、雷の呼吸が習える環境にいるのに諦めなきゃいけないって……。



『私、どうすればいいんだろう。
雷の呼吸使えないんじゃ、ここにいる意味ないよね』

｢え、他にないの？｣

『………………え？』



きょとん、とこちらを見つめる善逸くん。
……いや、その顔したいの私の方だけど？？

他にないのってどう言う事？



｢前じいちゃんから聞いたじゃん？
【雷の呼吸】から派生した【音の呼吸】とかさ。
新しいの作っちゃえばいいんじゃない？｣

『いや、おま……、そんな簡単に言う？？？』



たしかに。

そうは思うけどさ、お前そんな簡単に言うんじゃないよ！！！お前自分でやる事になったらまた木の上登って喚くだろ？？？(失礼)



｢だってAちゃんなら出来るよ？｣

『何を根拠にそう思う？？』

｢根拠はない｣

『そんなことだろうと思った〜〜〜』



呼吸……呼吸か。
しかも新しい呼吸。

なんだっけ、結構前に看護師の呼吸とか上司の呼吸とか言ってた気がしなくもないけど。(プロローグ参照)

新しい呼吸か……作るならまず、師範に言わないと。

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