第4話 ページ5
｢危ない！｣
A｢えっ｣
私は誰かに腕を引っ張られて体勢を崩した
けど、その結果目前にまで迫っていた爆弾を避けることが出来た
A｢いたた…｣
前方に倒れておでこを打ったけど、思っていたより痛くない
何かこの廊下…柔らかい？
炎真｢…大丈夫？｣
A｢は？｣
下を見ると炎真がいた
まるで私が押し倒したかのような体勢
A｢！？ごごごめんなさい！！｣
炎真｢い、いや急に腕引っ張ってごめんね…｣
A｢いやいや！助けてくださってありがとうございます…！｣
や、やばい顔が熱い
推しに…推しに触れてしまった…！
これ以上この空間にはいれない！！ほんとのほんとに耐えられん！！
A｢あ、案内ありがとう！ちょっと用事思い出したから帰るね！！｣
皆の返事を待たずに私は荷物を持って学校を出た
出たはいいけど
A｢な、何やってんだ私…｣
またしても迷った…
いや、学校までは自分で来たし前世の記憶が戻る前の記憶もはっきりと覚えてる
ただ、推しに触れてしまったショックで無我夢中で走って迷った
A｢この歳にもなって1日に2回も迷うなんて…｣
まあ学生証に住所が書いてあるからお巡りさんとかに聞けば道がわかるんだけど
まだお昼だし、何となくまだ家に帰らなくていいやって思ったからブラブラ歩いてた
すると足元からにゃーにゃーという声が
見るとたくさんの猫がいた
A｢可愛い、にしても野良？なのによく人間に懐いてる…｣
撫でても逃げないし
A｢猫ってほんと可愛いよね〜｣
｢そうだね｣
A｢ひえ！？｣
背後から急に声が！？
炎真｢あっご、ごめん驚かせちゃった…｣
A｢いや私の方こそ驚いてごめんなさい｣
炎真｢な、なんで謝るの｣
A｢な、流れで…？｣
炎真｢ふふっ、何それ｣
わ、笑っ…というか何でここに？
その疑問は聞くよりも先に炎真の手元で理解出来た。炎真は両手でミルクと猫缶を持っていた
つまり私は知らず知らずのうちに炎真がよく世話をしている猫のところに来てしまっていたようだ
周りをよく見てみると河原もあった…炎真のお気に入りスポットじゃんここ…
ほんとエンカウント率がバグってる…
炎真｢Aさんは何でここに？｣
A｢あ、あの、道に迷って…｣
炎真｢そっか、僕も去年こっちに来たばっかりでちゃんと案内出来るか分かんないけど、送っていくよ｣
A｢そ、そんなの申し訳ないから大丈夫です！｣
炎真｢…あのさ｣
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作者名：アグリ | 作成日時：2020年1月9日 20時
