第22話 ページ23
まだ僕の言いたいこと言えてない！
僕は言いたいことだけ言って帰ろうとするAさんの腕を掴んだ
A「は？」
Aさんは静かに僕の方を、正確には僕がAさんの掴む手を見た
と思ったら急に自分の頬をつねりだした
炎真「！？」
A「……痛い」
炎真「そ、そりゃつねってるしね…？」
A「……死にたい」
急に頬をつねって痛がって死にたがって(？)
本当に変な人だ…
炎真「え、えっと…クラスの人達には謝ればいいと思うよ…？」
A「そうじゃなくて……まさか古里くんが来ると思ってなかったから……」
つまり僕が居るなんて思わず色々話してくれたの！？
何だか僕は申し訳なくなって言い訳をするように続けた
炎真「家の方に行ったらAさんのお母さんが出てきてくれて、まだ帰ってないって…」
A「エッッッお母さんに会ったの！？」
炎真「あ、あの…」
何だか焦るAさんにますます申し訳なくなったけど今のうちに全部言っちゃおうと僕は言った
炎真「ぼ、僕は友達辞める気ないよ！」
A「えっ」
言ってから恥ずかしくなった
何だよ友達辞める気ないって
炎真「えっと、僕友達少ないし、せ、せっかく出来た友達だし…」
A「友達増やしたいならクラスの人達と仲良くした方がいいんじゃ…？」
炎真「〜〜〜っそうじゃなくて！」
僕はAさんの目を真っ直ぐ見て言った
そうじゃないと伝わりなさそうだったから
炎真「僕がAさんと友達でいたいんだよ！」
A「何で？」
炎真「な、何でって…一緒にいたいから？」
A「……ッ！？///」
真っ赤になったAさんの顔を見て自分が何を言ったのか気づいてしまった
何を言ってるんだ僕は…！？
炎真「あ、いやそういうことじゃ…！」
A「わ、分かってるよ！」
すごく恥ずかしい顔が熱い…絶対僕もAさんと同じく真っ赤な顔してる…！
でも今更言った言葉を取り消せるわけがない
僕は恥ずかしさを紛らわすように言った
炎真「〜っ！そ、そもそも！Aさんは！」
A「え！？は、はい！」
炎真「僕遠慮しないでって言ったよね！？」
A「い、言いました！」
炎真「なのにしてる！」
A「してない！」
炎真「してる！ツナくんたちと比べてしてる！何で！？」
A「え…ええ！？」
我ながら子供みたいな駄々をこねてしまっている
恥に恥を上塗りしている気もしないでもないけど僕は続けた
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作者名：アグリ | 作成日時：2020年1月9日 20時
