第20話 ページ21
A｢え、炎真っていい名前だなって思ってて…あと言いやすいなって…｣
…うん、年齢重ねててもいい言い訳は出てこないということを学びました
炎真｢ふうん…じゃあ僕のことも名前で呼んでね｣
A｢…え！？｣
炎真｢僕もAって呼ぶね、決まり｣
A｢待って待って待って｣
炎真｢待たない｣
そんなあ…
私が心の中で炎真呼びだったのがバレたってのもあると思うけど急すぎる…何でなのだよ…
炎真｢ツナくんたちのことだって呼び捨てだったよね｣
ん…？もしかして…？
A｢自分だけ苗字くん付けで寂しかったの？｣
炎真｢…そうだよ、悪い？｣
A｢い、いや！悪くはない…けど…ッ｣
我慢したけど無理だった
私は思わず笑ってしまった
炎真｢な、何で笑うの！｣
A｢だって自分だけ寂しかったって可愛いなって…｣
あっ
どうも学ばない女です
炎真｢…Aはすぐ僕のこと可愛いって言うけどAも可愛いよ｣
A｢へ！？//｣
炎真｢だって僕に嫌われたと思って凹んでここに来たんでしょ？｣
ば、バレてる…
炎真｢ね、そうでしょ？｣
炎真がいたずらっ子のような顔をして覗き込んできた
A｢そう…です…｣
炎真のヲタクなのにそんな顔されたら勝てるわけがない
炎真｢うん、やっぱ可愛いね｣
というか耐えられるわけがない
A｢そ、そろそろ解散しない！？｣
いや急すぎる…！？でも無理！これ以上は無理！
炎真｢そうだね、宿題とかもあるしね｣
良かった！解散だ！
炎真｢家まで送ってくね｣
じぇ、じぇんとるめん…！
A｢わ、悪いよ！｣
炎真｢今日日中全然話せなかったからまだ話してたいんだけど、ダメ？｣
小悪魔！小悪魔だ…！
A｢だめ…ではない…けど…｣
炎真｢じゃあ送らせてもらうね｣
ほんとに炎真は私の知らない1年で何があったって言うんだ…
まあでも、私だけがドキドキしてるだけで炎真からしたら友達に親切にしてるだけか
ちょっと寂しいけどそれならこのイケイケ炎真にも納得
ただの友達に何しようと別に緊張とかしないよね
そんなことを考えていると私の家に着いた
A｢じゃあまた明日、送ってくれてありがとう｣
これ以上ドキドキしてたまるか
そう思った私がすぐ家の中に入ろうとすると後ろから腕を引っ張られた
炎真｢ま、待って｣
私を呼び止めた炎真は私の手を握っていた
手…？手…！？！？
炎真｢あ、あの…｣
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作者名：アグリ | 作成日時：2020年1月9日 20時
