第16話 ページ17
そしてAさんは勉強も出来た
獄寺くんと同じ100点ってすごい…
そして放課後に勉強を教えて貰えることになった
ほんとは僕も獄寺くんに聞けるし、1人で3人教えてもらうの申し訳ないなとは思っていたけど
正直、Aさんともっと話したいなと思って聞いてみたら快く了承してくれた
そして教えるのがすごく上手い…獄寺くんやアーデルと違って間違えても怒らないし…
その後、半ば強引に送ることになったけど
ツナ「じゃあAは炎真に任せようかな」
獄寺「じゃあな」
山本「じゃあなA！」
つ、ツナくんたち名前呼び捨て！？
A「じゃ、じゃあね沢田君、獄寺君、山本君」
山本「俺のことは呼び捨てでいいぜ！」
ツナ「あ、俺も皆にツナって呼ばれてるからツナでいいよ！」
A「じゃあツナ、獄寺、山本また明日！」
Aさんも呼び捨て！？ツナくんに至ってはツナ！？
A「古里君ほんとに送ってもらっていいの？」
炎真「…うん」
獄寺くんは本人が言ってないのに呼び捨てだったから僕も…と思ったけどそんなことはなかった
この2日間で何となくだけど、Aさんは僕に特別気を使っている気がする…
気を使わないでとは言っているし、何となくだけど
話しててもあまり目が合わないというか、ツナくんたちとよりよそよそしく感じる
だから歩きながら僕のことも呼び捨てでって言おうとしたけど言い出せなくて…結局すぐ家に着いてしまった
次の日、今日こそは言おうとして昨日Aさんが出たであろう時間に家に行って…全然来なかった…でも連絡先も知らないから分かんなくて…
別にそんなの急ぐ必要ないのに、何でAさんの家に来てまで僕は早くしたかったんだろう…？ツナくんたちに置いてかれる気でもしたのかな…？
Aさんは寝坊したらしく酷く慌てていて、連絡先を交換しようと提案したら目を輝かせて手まで握ってきた
……ほんと変な人
手なんて家族やファミリーの皆としか繋いだことないのに、その後遅刻しそうだからってこっちの手を握って走ってくれた
結果クラスの注目の的になってしまったけど
何だか思い詰めた顔をしたAさんに声をかけたかったのに、全然こっちを見てくれない
とか思ってたらクラスの人達に冷たい言い方をして嫌われて
こっちにも嫌われようとしている感じだった
変な人だけど、僕のためにしてくれたってことくらい分かるのに…
でも僕は彼女の背中を見送ることしか出来なかった
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作者名：アグリ | 作成日時：2020年1月9日 20時
