第13話 ページ14
遅刻…は下手したら咬み殺されるよね…
て考えるとやっぱり…
A「ごめん、ちょっと急ごう」
炎真「えっ」
私は炎真の手を取って走った
ああああ！！手が！！こんな可愛い顔して手がちゃんと男の子だぁぁ！！！い、いやそんなこと考えちゃダメだ！！耐えろ私！！！
雑念を振り払おうと走るのに集中した結果何とか間に合った
炎真「………」
そして炎真は死んでいた…そもそも遅刻の原因が私なので申し訳なさでいっぱいだ
A「だ、大丈夫…？」
炎真「だ……ぃ……じょ……」
大丈夫じゃなさそう
A「きょ、教室まで頑張って！」
炎真「う、ん…」
学校内に来たからと言ってセーフなわけじゃない、ゴールは教室だ！
というわけで私は炎真の手を引っ張って教室まで行った
A「着いた…」
炎真「はぁ…」
そんな満身創痍の私たちはきゃー！という黄色い声に迎えられた
女子1「Aさん古里くんと付き合ってるの！？」
A「え゛っつ、付き合ってないよ！？」
女子2「でも朝から一緒に登校って」
女子3「しかも手繋いで…」
そこで私は皆の目線の先、私たちの繋いだ手を見た
A「あ！ち、違う違う！これは私が古里くんを！えっと！ご、ごめんなさい！勝手に！！」
手を離したけどもう遅い
女子1「ねえねえ、告白はどっちから？」
男子1「古里やるな！」
女子2「Aさん古里くんのどこを好きになったのー？」
や、やばい…
これは確実に迷惑をかけている…！
モブどころか友達も失格じゃん！！！
A「ご、ごめん朝から走って疲れたからもう席戻るね…」
先生「お前ら何立ってるんだ？席に戻って授業を始めるぞ！」
先生ナイスタイミング…！
でも私は授業が始まっても炎真の顔が見れなかった
考えたくないけど…ほんとに考えたくないけど、もし炎真に好きな人がいたらあんなのすごく迷惑だよね…
でも中学生の色恋の噂って1回広まってしまえば暫く止まらなくなる…
好きな人、か…
何故だか胸が痛い気がした
思い出せ私！前世ではNLもBLも百合も何でもOKだったでしょ！同担拒否でもないし！
だから、私のやるべきことはもし炎真に好きな人がいるのならその恋の応援だ
まあ、それがどうかは分からないけど暫くは近づかないとかの処置をした方がいいな…
クラスメイトの好奇の目を感じながら私はため息をついた
これは休み時間、囲まれるぞ…
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作者名：アグリ | 作成日時：2020年1月9日 20時
