あなたと居た時間７ (ページ20)

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智side

真司郎とにっしーのグループが登場すると割れんばかりの黄色い歓声

ステージ上のアイツラは凄く輝いていて何時ものアイツラじゃない感覚に陥る

堂々と笑顔で歌い踊る姿は人を引き付ける力のある奴らで、きっと大物になる。
そんな予感さえするほど圧巻のステージだった。

隣の席の美優は一心に、にっしーを見詰めて

でもその表情は不安そうな苦しそうな顔で、まるで、遠い存在にでも感じてるかの様に見える

終演後、楽屋に挨拶に行くおばさん達に美優は遠慮して会場を後にした。

智「晃達待つ？」

「んん。ごめんなさい。先に帰るね。」

智「送ってくよ。」

「平気。平気…。あっくん達待っててあげて。」

柔らかく微笑みを浮かべ、疲れたから。

何て言い残しそのまま歩き出した美優を追いかけようとしたけど、終演後の人込みに呑み込まれて見失った…

帰り際の美優の笑顔が作られた物のだった事が気になる所。。。

晃「智。お待たせ。」

「よう！」

美那「あれ、一人？真ちゃんのママは？」

「にっしーの母さんと楽屋行くって言うから、俺達は出てきた。」

晃「俺達？」

「さっきまで美優も居たんだよ。」

美那「美優！どこ？どこ？」

「疲れたからって先に帰った。」

美那「馬鹿！何で引き留めないのよ！会いたかったのに…」

背中をバシバシ叩かれて文句を言う美那とそれを宥める晃

そんなやり取りをしてたら遅れて出てきた結愛と紗愛が合流してきた。

結「お疲れ。美優まだ？」

「疲れたって先に帰った。」

俺の返事に顔を見合わせてため息をこぼした二人

「何？何か心配事？」

結「んん。大丈夫だったかな？って思っただけ。」

晃「気になる所でもあるの？」

紗愛「うん。この頃、無理してるっぽいから…。」

さっきの顔。

やっぱりか‥。

何も話さない所は変わり無い…。

にっしーがいつも言ってたな。。。

もう少し気にするば良かったな…。