【本編】妖怪学園の君２【妖怪学園Y】 (ページ39)

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第八十七話/良い人/愛饅頭ページ39

会議室…

ラントside

乙蘇満と一対一で会話する事になった。

確かにアイツは口が上手い、丸め込まれないように気を付けよう。

ｺﾝｺﾝ

崇｢失礼します｣

ラント｢それで、何故広美にあんな事を？｣

崇｢ただ事実を言ったまでです、それを大きくしたのは十六夜さんでしょう？｣

ラント｢大きく？｣

崇｢私は『lemures滅殺クラブの障害』と言ったまでです、なのに何故学園に来ないのですか？学園生活の障害とは一言も言ってませんので｣

ラント｢広美はお前らの事を心配しているんだぞ｣

崇｢それが余計なのです。力が満たない者が入ってくればそれを守らなけばなりません。いつもより動きにくくなるのは当たり前でしょう？なのに彼女はそれに気付かない…無知です｣

ラント｢…そこまで言う必要はないだろう｣

崇｢世界は残酷です｣

ラント｢…？急に何だ｣

崇｢人間は己の欲に従って動きます。ですが、それを『良心』が歯止めを効かすのです｣

ラント｢…そうだな｣

崇｢ではここで問わせていただきますね？『良い人』とは何でしょう？｣

どういうことだ…？

ラント｢…人に気遣い、悪を許さないような｣

崇｢では、『悪』とは何でしょう？｣

ラント｢…人を陥れる｣

崇｢まぁ、そう思いますよね｣

ラント｢…何だと？｣

崇｢最初に言ったでしょう？『人は己の欲に正直』と、己の都合良く動いてくれる人を『良い人』と言うのです｣

崇｢十六夜さんはあらゆる人にとって都合の『良い人』となりました。ですが、我々…私にとっては都合の『悪い人』。『悪』となります｣

ラント｢…｣

崇｢貴方達だって、最初は『悪い人』と認識していたエルゼさんの理由を知って、都合の『良い人』となったでしょう？｣

ラント｢……そうだ｣

コイツ…

崇｢なら分かったでしょう？私にとって十六夜さんは『悪い人』です。学園に戻ってくるのは自由ですが、もう私には近付かないでもらいたいものです｣

崇｢連絡よろしくお願いしますね｣

そう言い残して乙蘇満は出ていった。

ラント｢上手く…丸め込まれたな…｣

してやられた。

手のひらで転がされている気分だった…

ラント｢もう奴とは話したくないな…｣

………

乙蘇満side

十六夜愛されてんなぁ…

それが『良心(お返し)』か『欲(利用)』か『友情(下らない事)』かは知らんが

崇｢あと、もう生徒会長さんとは話したくなですね…｣

反応が薄いんだよなぁ…

面白くねぇや