【本編】妖怪学園の君２【妖怪学園Y】 (ページ26)

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第七十四話/無罪/愛饅頭ページ26

乙蘇満side

崇｢そろそろ宜しいでしょうか？｣

リオ｢ええ｣

ルナ｢……ｸﾞｽｯ｣

広美｢…ユナさん、大丈夫だよ｣

ユナ｢…うん｣

一応出きったな…

ま、この事例じゃ

崇｢無罪でしょうな…｣

全員-崇｢｢｢｢｢？！？！｣｣｣｣｣

広美｢なっ…今なんて！！｣

崇｢『無罪』ですよ｣

広美｢どうして…？！こんな最低な奴を許すんですか？！！｣

崇｢この裁判の意味を何か間違えていませんか？迷える仔羊を探し、群れに戻すことです。この二人は迷っていません…自ら望んで逸脱しています…よって裁く必要はありません…｣

広美｢仔羊？！？そんな訳ないでしょ！！｣

崇｢まぁまぁ…そもそも、現在の犯罪者の懲罰を行い、未来の犯罪者を威嚇する…それは世俗権力の仕事です…｣

ユナ｢…それで？｣

崇｢『神前裁判』では『無罪』ですよ。ただ、『世俗権力』では『有罪』ですがね…｣

リオ｢……ルナは？｣

崇｢…『有罪』に近いですね…｣

ルナ｢…ｯ！どうして？！｣

崇｢貴女は自分の行動に疑問を持っています。だから親の言う通りにした。そしてこの場で迷い…自らの決断を見せなかった…。ルナさん、貴女は『迷える仔羊』です｣

リオ｢じゃあ…『群れに戻す』の？｣

崇｢はい。彼女は仔のままの生活を続けていただきます。そして、ユナさんと仲を戻し、幸福な生活を続けてください｣

ルナ｢…でも…｣

崇｢そうですね、これには『周りの協力』が必要ですね。皆さん、ルナさんを責めないでください。彼女は迷ってしまっただけです。皆さんで元の道へ戻しましょう…｣

広美｢…両親は？｣

崇｢さぁ…もう『無罪』と出てしまいましたから…私には決められません。ただ、この話を録音してます。警察につき出すかはユナさん。貴女が決めてください｣