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14、悩み事 ページ17

大分、霧が濃くなってきた。
もう足元も見えない。
歩いても歩いても、一向に景色は変わらない。
そして、運が良いのか悪いのか辿り着いた場所は__



「こんな霧じゃ、帰れないだろう。
部屋は余ってる。今日はここに泊まっていくといい」


優しいな、露出狂ゴリラ。
確かに。この霧じゃ、帰り迷いそう。


〈銀ちゃん、今日は真選組にお世話になります。
もし、明日帰らない様な事があれば……組内の誰かが犯人だと思って下さい…〉


「そんな事、絶対ないからね!!」

無事に帰宅したらしい銀ちゃんの話が長いので、途中で電話を切った。(朗報、神楽ッ娘も無事)
縁側に座ると何故か付いてきやがった茶髪くんが隣に座る。


「どうしたんでィ」
「ホームシックだよ!!察しろよ!」

「以外と寂しがりだねィ、俺が一緒に居てやるよ。
1分1万円で」

「何処の詐欺師!?それに、お前と居るくらいなら
お喋り熊さんに一緒に居てもらうわ!!」


虚しい奴と笑われたが。
お喋り熊さんの本気を知らねぇようだな。人工知能搭載型で勝手に喋んだぞ。


「てめェなんざ、彼氏にすぐ見放されて終わりでィ。居た事自体、信じられねェがな」

彼氏?…あ。朝比奈さんの事?

もしかして…結構、噂立ってるのかな……
そうだよね、美少女…嘘です、盛りました。
人間不信の私が男と歩いてたらね。


違うって言う?でも、仕事の件だし。
それに…なんかおちょくられそうだし。


「…彼氏じゃないよ」

漸く決まった答え。
すると、手が伸びてきて。


「ひッ」

と声が出て、その手は触れる事なく引っ込んだ。


「…あいつは抱き締めても平気なのに、俺には触られるのも怖いのかィ」


何で、怒ってるんだろう。
いつも触れられれば叫んでた筈なのに。

最近、可笑しいよ茶髪サラサラ野朗。



「…それは俺が人、斬ってるから怖いんで?」


自意識過剰男も。悩んでるのかも知れない。
でも、それに対しては悩む事なんて…ないのに。


「それは違う。だって、私が怖いのは沖田単体じゃなくて人だから。付いて来て」


そう言えば、何も言わずに付いて来てくれた。
途中で土方さんを拾い、足を踏み入れたのは道場。




「…どちらかと言うと。怖がられるのは私の方だよ」


そして竹刀を投げ付ければ、少し口角を上げて。


「誰がてめェなんざ怖がるかよ」

そう言った。


「良かった。なら安心」


目を合わせ私は軽く頷いて。
戦いが始まると、私は。


人が変わる。

*15、打ち合い←修正済み→←13、天気予報は晴れを示す



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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 真選組万事屋   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:千歌 | 作成日時:2020年8月19日 0時

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