8、心配 ページ11
銀時side
「だ、大丈夫か?ぎ、ぎ、銀さん心配だよー
あ、甘味処に入ったぞ!!
ねー俺、心配だから付き添って…ぐほッ」
「誰の案だと思ってんだッ!!
お前はただ、甘い物食べたいだけだろーが!」
いや、マジで心配だからってのもある。
奴は初対面のズラに茶(熱々)をぶっ掛けたからな。
『君が銀時の所に新しく仲間入りしたA殿か。
どうだ?俺と一緒に江戸の夜明けを…』
『それってつまり、ピーしようって事かぁああ!!
このヤりピー!!触んなぁああ!!!』
入り口から覗いているが、ストーカーらしき人影は見当たらない。
「あり、不審者とっ捕まえようと思ったら。
旦那ァ何してるんで?」
うわッ。よりによって沖田くんじゃねーか……
奴のことだから面倒事になり得る…よし。
「あっれー沖田くん、休憩?
あ、でもーここんちは不味いって有名…」
あれ聞いてねぇし、最早インしてるぅうう!
どうにか引き戻そうとしたが止められなかった。
何故なら…
「不味いって有名でしたっけうち」
「ご、ごめんなさいッ!!」
「二度とくんな!くそ天パ野朗!!」
そこで、銀さんのハートはブレイクした。
お気に入りの店だってのに…
・
「お待たせ致しました。白玉餡蜜のお客様」
はい、と言って受け取ると口がニヤけそうになる。
何故なら、ここは結構有名なお店で。
銀ちゃんが足繁く通うお店。
「いただきます。じゃ、食べますね」
口に白玉を一つ入れればモチモチとした食感とほんのりとした甘味が広がる。良い、美味しい!
「ふっ、はは」
「え、あ、あのッ。何か変でしたか!?」
「余りに美味しそうに食べるから…」
すると、まだ口を付けて無いので良かったらと
わらび餅を一つくれた。
おい、マジでいいのかよ!!優しいな、オイ!
そして、自分でも結構安心出来てるのは銀ちゃん達が居てくれるからかな。
「きゃああ!!イケメンが二人もいるわ!」
「うわぁあ!こっち見た!!」
やっぱりイケメンだよなー涼人さん。
でも二人?いや、今は白玉餡蜜に全集中しないと。
「口に餡蜜付いてるよ?はい」
「ひッ…じゃなくて、ありがとうございます」
ハンカチで拭ってくれた。いやぁ…恥ずかしい。
「チッ」
あれ今、舌打ちみたいなの聞こえたような…
涼人さん…ではないよな。
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作者名:千歌 | 作成日時:2020年8月19日 0時