検索窓
今日:10 hit、昨日:3 hit、合計:48,300 hit

プロローグ 現在 ページ2

季節は夏の初旬。
ジンジンと暑い日差しと、このくっそ暑い中更に暖かくなりたいのか、日差しを集める黒い長袖の服が目に入った。変な奴も居たもんだ。




「へッ」

そう苦笑して、フライパンの上に卵を落とす。



「おい、疑心暗鬼。無視すんじゃねーや」

黒い足がフライパンへと、伸びてきて……
声が聞こえた瞬間、卵が空中にFly awayして床にベチャッと落ちた。


「……卵ぉお!!何してくれちゃってんのッ!?
卵に謝れ!!私にも謝れ!!くそやろーー」

「アンタ、マンホールが鉄板代わりになるとでも?
飛んだ阿保だねィ」

え、ならないの!?
え、でも銀ちゃん田舎じゃ当たり前って……

前に長谷川さんのほっぺも焼けてたけど。


「…くっそぉおお!!!あの銀髪野朗ぉお!」

「おい、ちょいと待てや」


「何だよッ、止めんなよ!!」


振り返ると割と真剣な顔をしていた茶髪くん。
卵の恨みは重いぞー!後で呪うぞー!!


「隣町の公園に佐○健が居たらしいですぜィ」

「え、マジ!?ちょっと行ってくる…」


数秒後。


「いねーじゃねぇかぁあ!!!いや、確かに佐藤さんは居たよ?でも…佐藤違いじゃぁああ!!ハァ…ハァ…」

「良い運動になったろィ豚チャン」


苛ついて、右手でスカーフを思い切り引っ張る。


「うぇえ!やめろ、離せッ天然疑心暗鬼」

「天然なめんなよ!?うちの銀ちゃんの天然パーマは舐めてかかると、怪我すっからな!!!」


疑心暗鬼。
こいつからそう呼ばれるように、私は疑心暗鬼だ。
必要以上に物事を疑ってしまう質で。



「Aちゃん!?何してるの駄目だよ!
沖田さん首締まってるから、ね!!」

「あ、新ちゃん…」


スカーフから手を離し、買い物袋を両手に持った新ちゃんを抱き締める。

「会いだがっだぁあ!」

「はいはい。じゃ、ちゃんと沖田さんに謝って」


「茶髪くーん、私の何が悪かったか分からないけど…
ごめんね」

「ちッ」

背中を向けて歩き出せば、ドS野朗が舌打ちをした。
怖ぇぇえ!!やめて怖いって…


帰り道。
買い物袋を半分こしながら歩く。銀ちゃんと茶髪くんへの愚痴を零しながら。


「ただいまー」

そう言えば、神楽ちゃんの返事と銀ちゃんのイビキが聞こえてきて…結局許しちゃうんだけどね。

〜人物紹介〜→←プロローグ 過去



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
94人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 真選組万事屋   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:千歌 | 作成日時:2020年8月19日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。