いつだって大人げない【青】

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Aside






そのあと、二時間ぐらい考えて、ようやく納得するものが買えた。

淡い黄色の、パーカー。少し大きめのサイズかな。



「るぅと君、喜ぶといいね」



「うん。ころちゃんじゃないから、文句は言わないと思うけど」

「そうやって人を出すのずるいと思う！」




私はゆっくりと歩きながら、ころちゃんに声をかける。


「ねぇ、」





少し前を歩いていたころちゃんは、ん？と振り返る。



「どうしたの、A」



「えと、あの...」



私は、慌ててバックから綺麗に包装された袋を取り出す。


「それ、るぅと君のプレゼント？」




同じ包装だったけど、これはるぅと君のプレゼントじゃない。




「ころちゃんのだよ」


「えっ」

ころちゃんは、一気に顔を明るくした。





「ほんと？僕に？」


「うん」



プレゼントを渡すと、ころちゃんは嬉しそうに抱える。



「えへへ、嬉し」





そんなころちゃんを横目で見ながら、前に向き直る。


「開けるなら、家で開けてよね」




「え...もう開けちゃった」



「はやっ」




ころちゃんは、ごめんごめんと謝る。


反省してないよね。






「あ、これ...僕が気になってたやつじゃん」



それは、青と白色のシャツ。

私ところちゃんの好きな色。





「うん、チラチラ見てたから。欲しいのかなって」



ころちゃんはニコッと頬を緩ませる。


「えぇ〜、そんなに僕のこと見てたの？」


「いや、見てない」





「またまたぁ」


「ほんとにたまたま」



「まあ、そういうことにしとく」





本当なんだけどな...。





でも、




「んふふ、さとみ君達に自慢しよ」







ころちゃんが嬉しそうだからいっか。




「じゃ、帰ろう、ころちゃん」



「うん、じゃあ手」



ころちゃんは私に自分の手を差し出す。



私はクスリと笑って、その手を握り返した。




「しょうがないなぁ」


「えー、Aが握りたそうに、」

「してない」

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