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32話 ページ34

自分の耳を疑う


嘘だろ、


だって、だって、!!


『1年前まではあんなに幸せそうに、!』


だが甚爾は何も言わない


顔を頷けたまま動かない


あぁ、本当なんだ、、、


いやでも察してしまう


『ッ、甚爾。とりあえずシャワー浴びろ』


体を離し、手を引く


甚爾は抵抗すること無く大人しく手を引かれた







シャワーを浴びた後、甚爾はゆっくりと話し始めた


「お前には黙っていたが俺は術師殺しをやって金を稼いでる」


目を見開く


わざわざ仕事を誤魔化した理由はそれだったのか


『、、、そうか』


甚爾「なんとも思わねぇのか?」


『術師殺しをやっていようがなかろうが甚爾は甚爾だろ。今更そんなんで軽蔑するか。なめんな』


少しの迷いもなく言う


甚爾「、ッ、、」


甚爾の目が潤んだのが分かった


そんな表情を見たのは初めてだ


泣かないようにしているのか顔を歪めながら話を再開させる


甚爾「結婚して俺でもまともな生活が出来るんだと、凄く幸せだった」


目が虚ろになる


甚爾「でも、嫁は元から体が弱かったから子供を産んで1ヶ月もしないうちにーー、、、」


その先は言わなくても分かった


分かってしまった


甚爾「それから自暴自棄になって術師共と呪霊を殺しまくった。血はそん時の返り血だ」


重い空気の中、髪から水滴が落ちる


静かな空間にはそれが大きく聞こえた


甚爾「ーーーふと、ふと考えてしまったお前の事を」


『私、?』


甚爾「、、、1度考えたら会いたくなった。お前に迷惑掛けると分かっていても」


悪かった、と謝る甚爾


『ッ、別に迷惑なんて思ってねぇ!!』


机を勢いよく叩いて立ち上がる


『私が辛くてしんどい時楽しましてくれたのは誰だ!?お前だろ!!そんなお前が辛い時、他の誰かじゃなく私を頼ってくれて寧ろ嬉しいと思ってんだ!!勝手に解釈してんじゃねぇ!!』


上手く息が出来なくて胸を抑える


甚爾「、、、お前は優しいな」


甚爾が儚げに笑う


甚爾「A、来てくれねぇか」


甚爾の方へ行けば抱きしめられた


甚爾「まだガキのお前に甘えて悪ぃな。でも、今だけはこうさせてくれ。お願いだ」


甚爾の体に手を回す


私、最低だ


甚爾がこんなにもなるほど愛されているあんたが凄く羨ましい


甚爾は悲しんでいるというのに


なんて浅ましい考えだろう




ーーーーーーーーーーーー
〜備考〜
甚爾さんの嫁さんが亡くなった原因が分からないので体が弱いという設定にしました。

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モッチー(プロフ) - 琥珀さん» そんなに喜んで頂けるとは笑こちらこそ読んで頂きありがとうございます!甚爾さんはロリコン(笑)と言うよりたまたま好きになった人が11歳も離れている夢主さんと言うだけ笑まぁ世間から見たらロリk、、、失礼しました (2021年2月12日 16時) (レス) id: 982b2a960d (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 甚夢はなかなかお目にかかることが出来ないので本当にありがとうございます(号泣) でもこの甚爾さんてもしかしてロリk………よ、よき〜〜〜!!!!出来ればこのまま甚爾さんお相手がいいけど難しいですよね………長文失礼致しました (2021年2月12日 13時) (レス) id: 29eff10e9f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:モッチー | 作成日時:2021年1月25日 3時

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