【鬼滅の刃】日本一慈しい鬼退治 肆

慈しい百伍拾捌 ページ8

獪岳side

昔、悲鳴嶼さんが盲目なのをいい事に寺の金を盗んだことがある

「最低、、、お寺のお金返してよ」

「お前なんかと一緒に住みたくねぇ」

「悲鳴嶼さん、なんでこんな奴拾ったのかな」

「返せよ最低野郎」

寺の奴らは俺を責め立てた

少し魔が差しただけだ、、、それなのにこいつらは、俺を寺から追い出そうとする

「なんで鬼を招き入れたの？」

「お前のせいでたくさん死んだ」

「お前が死ねば良かったんだ！」

だから、鬼にこいつらを売った俺は悪くない

こいつらが悪いんだ

俺は間違ってない！！









「獪岳、善逸。両名を雷の呼吸の後継者とする」

どうして、、、

俺だけじゃ駄目なんだ

何故善逸(コイツ)も一緒なんだ

ふざけんな！！

屈辱だった

こんな奴と一緒にされた事が嫌で嫌で仕方がなかった

俺はアイツが大嫌いだ

唯一出来ない壱ノ型をアイツは、、、

どんなに努力しようと壱ノ型は成功しなかった

何度刀を振ろうと、怪我するまで修業しようと、どんなに血反吐吐こうと

1回も出来ることはなかった

「兄貴、もうその辺にした方が、、、」

うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい！！

俺を兄貴って呼ぶんじゃねぇ

近寄るな、、、！！

コイツがいる限りに俺は先生に認められない

あぁ、、、苦しい、、、辛い、、、

体が沈んでいく、、、

もうどうでもいい

このまま、、、

『獪岳さん！！』

声が聞こえた。

誰だ？

『目を覚ましてください！諦めたら駄目です！！』

何故そこまで俺を呼び止める、、、もうほっといてくれ

『獪岳さんがいないと困るんです！』

俺がいないと困る、、、？

俺を必要としてるのか？

確かめたい、、、俺を必要としてくれる奴

『獪岳さん！！』

その瞬間。意識が浮上した

目を覚ますと、傷だらけの背中が目に入った

『良かった、、、！！』

「チッ目ェ覚ましやがった、、、お前が早く気絶すれば全部上手くいってたのに、、、！」

獪岳「おまっ、なんで逃げなかった！！そんな傷だらけになるまで、、、俺なんかほっとけばよかっただろ！！」

『ほっとけるわけないでしょ！！大事な仲間なんですから！！』

獪岳「仲間って、、、俺がお前にした態度がどんなもんか知ってるだろ！！よくそんな事言えるな！！」

『態度とかどうでもいいです。俺は仲間を見捨てる事は絶対にしない！』

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