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2話 ページ3

草の匂い、風が頬を撫でた。

太陽の光が目に刺さる。


無事、朝が来たようだ。


寝てて思ったのだが、いくら暗かとは言え安全確認しないで寝たのは少し無謀だった気がする。

熊とかに襲われてても文句言えなかったな。

せっかく転生したんだ、もっと長く生きたいし。


…しかし、天使から殺されてーーってなってごちゃごちゃした後、何故、森に産み落とされることになったのだろうか。

もう少し丁重に扱って欲しい。

まぁあのドジっ子人殺し天使だったら仕方ないか…うん。

とりあえず人里を向かうことにしよう。



転生、て言われたから赤子からのスタートは覚悟してたけど、まさか幼児からとはね。

目の前に広げた手はとても小さくフワフワしている。

身長も低い。

だいたいまだ5、6歳くらいだろうか。

何にせよ、母乳を味わうことにならなくてよかったと思う。


そんなことをぽてぽて歩きながら考えていた。




疲れた。

そもそもの話、こんな体で森を抜けようとしたのがバカだった。

さっきから同じ所を歩いてる気がする。

もしかしたら最初の位置に戻ってたりして。

どうしようか。


体力的な問題もあるが、1番危険なのは動物だ。

今の状態で熊なんかにあったら食われておしまいだ。

前世より早めに死ぬなんてことは絶対にしたくない。

他にも森を抜けるまでに食料を調達しなければ行けないが…


「……ガサ」

ん?


あれ、今あの草むら動いた気がしたんだけど。

…え、フラグ回収とか?


やばいな、心做しか草の中に茶色い毛も見えるぞ。


「グルルルル」

やっべ。目が合った。









熊だ。

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作者名:Roji | 作成日時:2017年9月17日 13時

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