12話 ページ14
「ありがとう、シカマル。…少し気分が晴れたよ。」
「おー、そうか。今後こんなこと無いようにな、めんどくせーから。」
幹からおり、シカマルに礼を言う。
そうか。
そうだよな。
いくら世界が違えど、未来が決まっているとしても、縛られることなんてないんだ。
これは他でもない、俺の人生なんだから。
…？
また脳内がヒヤッとしたけど、気のせいだろうか？
最近ずっとそうだ。
感情とか本能で感じるものとは違う。
ただ、脳が冷える感覚。
もしかして、転生前に頭に刺さった花瓶の破片がオプションで付いてきてるとか、そんなんじゃないよな。
いや、自分で言ってておかしいけど。
前世を合わせて今まで脳が冷える感覚がすることは無かった。
いや今世では数回だけ、か。
だとしたらオプション説は有りうるけど。
…考えたって仕方ない。
今は脳が冷えるように感じるだけ、かもしれないしな。
レントゲンとかこの世界無いし。
脳を切り開いて見るとか前代未聞だし。
帰ろうと帰路を歩いていた足をピタリと止める。
閑話休題。
今は脳がどうとか考えてる暇は無かったな。
俺のこれから。
原作に関わるか、どうか。
まぁ最初は自分の世界でもなんでもないマンガの世界、原作が壊れてしまうのが怖かったが。
今となっては怖いとは思わない。
むしろ、欲が強くなった。
原作に関わりたい。
俺がこの世界にきた理由は知れど。
良くも悪くも言うと、
これは俺の人生だ。
好き勝手に暴れて見てもいいかな。
少しだけ、大いに。
ちょっとガキに戻ったっていいよね。
止めた足は、スッと森の方へ向いた。
原作に……
いや、原作を壊さない程度に
俺の物語を書き込んでやろうではないか。
Aはナルトがミズキ先生と戦う森に身を潜めた。
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作者名：Roji | 作成日時：2017年9月17日 13時
