拾われた女【賭ケグルイ】【約ネバ】 (ページ5)

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凜「着いたよ。今日からここが君の家だ」

　

『はぁ………』

　

いや、これは流石に驚きを禁じ得ない。

なんだ、この家は。

一般家庭とは段違いに大きいんだが…

…今思えば、尾喰さんが身に付けていたスーツや腕時計、靴。

さっきまで乗っていたあの車。

　

どう見ても一般市民が買えるようなものではなかった。

何よりこの広すぎる家。

恐らく、社会的地位が高い名家だと見てもいいのだろう。

それも国に影響を与える規模の___________。

　

この人は何故ただの庶民である私を連れてきたの？

　

…分からないな。

知れば知るほど謎が深まっていった。

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荷物は女中に預けられ、私は尾喰さんに連行されていった。

そうして着いたのは畳の敷かれた大広間。あまりにも広くて眩暈がしそうだ。

尾喰さんは私と向かい合うようにして座った。

　

　

凜「いきなり連れ出して申し訳ないね」

　

『いえ、ありがとうございます。これからお世話になります。

_________ですが、一つだけ聞かせてください』

凜「うん？」

『……貴方のような方が、何故ただの養護施設にいた私を引き取ったのです。どこでどうやって私を見つけたのですか』

いろいろとおかしいのだ。かなりの名家である筈のここが、何故身寄りがない私を引き取ったのか。

特にこれと言った後ろ盾もない、ただの平民だ。

普通に考えればメリットなんてない。意味すらもない。

凜「ネットニュース」

『…はい？』

…ネットニュース？

凜「君も覚えがあるんじゃないかな？ほらこれ』

尾喰さんはタブレット端末を取り出し、ネット記事のスクショを見せてきた。

《〇〇主催のIQ能力試験にて、10歳の少女が歴代最高記録を更新。日本人としては最年少》

そんなタイトルと共に、いつしか撮った私の写真が載せられていた。