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『…？』
この人……誰だ？
夢子「はい、いかにもそうですが…」
「貴方に選挙戦ギャンブルのお誘いが」
夢子「まぁ！ギャンブル！喜んで！」
何者かも分からない人からの誘いを二つ返事で受ける夢子
………ギャンブル好きなのは分かるけど、疑わなさすぎでは…
涼太「Aさん、あの人も早乙女が言ってた転校生？」
鈴井さんが小声で尋ねてくる。
『…ええ、
…だが、この人を知ったのも会ったのも、今が初めてだ。
多分一族の人で間違いないとは思うんだが…。この人が選挙戦に参加するとは聞いていないのだ。
私はその人の元に寄り、思い切って声をかけた。
『初めまして。私は尾喰Aと申します。
…貴方は？』
そう聞くと、彼女はハッとしたように目を見開いた。
零「自己紹介が遅れてしまい、申し訳御座いません。A様。
私は百喰一族のお世話をする為に参りました、×喰零と申します」
×喰零と名乗ったその人は、胸に手を当て、お辞儀をしてくる。
『…！？そ、そんなにかしこまらないで下さい…！
A、でいいですよ』
私は慌てて返す。こういった扱いをされるのは慣れていないからな…
夢子「×喰さん！あなたもギャンブルを？」
夢子が尋ねると、×喰さんの顔が少し険しくなった。
零「私が…ギャンブルを…？」
『…？』
×喰さんは少しの間黙り込んでいたが、小さく笑って返した。
零「とんでもない。お相手は別の方です、ご案内します」
…そう言って、夢子達は教室から去った。
そうか、お世話係なんていたのか。
同じ一族であるはずなのに、何故お世話係なんかを…？
そんな疑問が頭を過ったが
凜「A」
凜の声によって遮られた。
…やっぱり、のんびりしてられないか。分かっていたけど
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作者名：サナ | 作成日時：2022年1月8日 22時
