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『…』
授業が全て終わり、今はもう放課後。
…これが、学校なんだ。もしエマ達と学校に行っていたら、こんな感じだったんだろうか。
意外と授業は普通の学校と変わらない物だったと思う。
��授業��
涼太「早速始めてる…まぁ、大部分の人にとっては遊び道具でしか無いけど…」
『…聞いてはいたけど、本当にギャンブルしてるのね…』
涼太「はは…やっぱりそんな反応になるよね…」
放課後になるなり、クラス中の皆がギャンブルに勤しんでいた。
教室である筈なのに、今じゃまるで賭場だ。
芽亜里「いつもこんな感じよ。私もこの学園に入った時は驚いたんだけどね」
…そうか。外の人にギャンブルが存在している事は知られていないのか。
『…この一票、多大な力を持っているのよね。
誰もが生徒会長になり得るだけの権利を持っている。決して遊び道具ではないのかも』
芽亜里「…そうね。底辺にいる人間にとっても、可能性は可能性よ」
全校生徒が等しく権利を持っている。もちろん私にも。
たった一つの椅子に座れるのも、もしかしたら私達が予想だにしていない人かもしれない。
どう状況が動くのかも分からない。
涼太「夢子はどうするつもり？」
夢子「もちろん、生徒会長とのギャンブルをするため、票を使おうと思います！」
………ん？
『…ちょっと待って。貴方、まさかあの桃喰さんとやるつもり…？』
夢子「？ええ、そうですが…」
夢子はきょとんとした顔で返してくる。
…顔が本気だ。当然だが、桃喰さんは生徒会長なだけあってギャンブラーとしては最強だ。
だから夢子の発言が信じられなかった。
涼太「ああ、そっか。Aさんは知らないんだったね。
夢子、生徒会役員を5人も打ち倒してるんだ。
生徒会はこの学園でも特に強い勝負師しか入れない組織なんだけどね…」
隣にいた鈴井さんが補足してくれた。
…えっ
『………………マジ？』
芽亜里「悔しいけどマジよ」
夢子「はぁ〜…今から楽しみです！」
驚く私をよそに、夢子は心底嬉しそうに言った。
鈴井さんはさらっと言ったけど、夢子………
(一族と互角……いや、もしかしたらそれ以上の実力があるという事…？)
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作者名：サナ | 作成日時：2022年1月8日 22時
