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芽亜里「…あ、アンタいつの間に!?というか、聞いてたわけ!?」





僕も尾喰さんが来ている事に全く気付かなかったからびっくりした…足音も気配も全然しなかったし…





『ふふっ、私は耳がいいのよ。盗み聴きしてごめんなさいね』





尾喰さんは微笑んだ。





…やっぱり、とても綺麗な人だな。その辺の人とはなんだかオーラが違う。




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結論から言おう。尾喰さんはいい人だ。





会って間もないけどそう分かる。





あの早乙女も警戒心を解いている。珍しいな…





芽亜里「…ねぇ、この時期に転校してきたのはなんでなの?やっぱり選挙の為?」





早乙女がそう聞くと、尾喰さんは真剣な顔つきに変わった。





『…ええ、その通りよ。

貴方達も知ってるんじゃないかしら。私以外にも転校生がいる事を』





芽亜里「…ええ」





尾喰さんは一つ息を吐いた。





『…一つ、忠告しておくわ。


この選挙戦はあまり甘く見ない方がいい。


勝つ為ならどんな手段も厭わない人達の集まりよ。妥協なんて絶対にしない。何が何でも勝とうとしてくるでしょうね。


そしてこの選挙は一族にとって、人生を変えるものになる。


きっと貴方達の想像以上に選挙は……いや、この学園は荒れるわ。




覚悟しておく事ね』





尾喰さんは鋭い眼差しを向けて言ってきた。





夢子「あの、Aさんは選挙戦に参加されるのですか?」


涼太「えっ…ちょっ、夢子…!?」





慌てて夢子を止めようとしたが、遅かった。





いくら尾喰さんがいい人でも、結局は百喰一族の人だ。





夢子は思い切りが良すぎるというか、恐れ知らずなんだよなぁ…





『そう警戒しなくても大丈夫よ。
私は誰とも戦わない。私は生徒会長の座に就きたいとは思ってないもの。



基本的には応援に回ると思う。________だから…』





『私の事は、ただのクラスメイトだと思って仲良くしてくれると嬉しいわ』





尾喰さんは顔を赤くしながら言ってきた。





その表情に僕達3人も釘付けになってしまう。





………あれ…?意外と普通…?

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作者名:サナ | 作成日時:2022年1月8日 22時

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