エマの姉.【約束のネバーランド】 (ページ27)

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24話ページ27

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「………。」

「？エマ？どうしたんだ」

「っ…、ううん！なんでもない！」

そんな変な感情がグルグルと頭を駆け巡るのを感じていると、話題はAさんの話から少し変わっていた。
　

自分達はΛから脱走した食用児。

ノーマンから助けてもらったのだと言った。
実験で得た副産物の使い方も、ノーマンに教えてもらったそうだ。

Aさんも、バーバラ達も………かつては農園で育っていたけどΛへ出荷されていたようだった。

みんなノーマンを尊敬していて、シスロは「12のガキが神に見えた」とまで言った。

…………だけど、なんだか話がどんどん不穏になってきている。

「あぁ楽しみだなぁ、早く奴らを皆殺しにしてぇ」

「あぁアタシも。ぶっ殺して奴らの肉を食うとムカムカが消える」

バーバラとシスロはΛの事を思い出したせいか、鬼への憎悪を露わにした。

笑いながらも、目は全然笑っていない。

口元は上がっているけど、なんだか形が歪んでいて
ゾワリと背筋が凍るような表情だった。

バーバラはさっき肉を食べていたけれど、それも量産農園にいた鬼の肉だそう。

あまりにも深い憎しみ

…呆然としてしまったせいで何も言葉が出なくなった。

それでもバーバラは口を開き続けている。

「だってムカつくじゃん食用児ばっか

今でも頭や体にこびりついてんだ。
奴らの目、あの苦痛、あの毎日…

　
＂みんな同じだ敵は＂
ただ殺すだけじゃ足りねぇ…そうさ、ラートリー家も鬼共も…
　
1匹残らず同じ目に！！！」

「……ッ！！」

鬼への憎しみを語り続けたバーバラも口元を歪めて笑っていた。
でも殺意がおぞましくて私は更に体を強張らせる。

─────────怖い。

「何その顔。あんたまさか鬼に同情してる？

なんで嬉しそうにしないの？嬉しくないの？
食用児のくせにまさか鬼を殺したくないとか思ってるわけ？」

…次の瞬間、バーバラが力強くテーブルを踏んだせいかヒビが入り始めた。

「おいよせバーバラ、アジトが壊れる」

シスロにそう言われても、バーバラは止まらずヒビはどんどん入り始める。
　

「鬼は退治すべき化物だろ！！」
「バーバ」

　

『────────ストップ、バーバラ』

「え…」