第6話 ページ7
チームVにはまだ服を支給できていないので、案内がてら一緒に部屋へ向かう。
向かいながら御影さんと軽く雑談(たまにその背中から凪さんも会話に混じってくる)をしているけど、どことなく彼に既視感を覚える。
なんていうか、全部が俺のものって思ってそうな感じとか、優しそうな笑顔に裏がありそうなところとか、でも王子様キャラっぽそうなところとか…。
吉良君に似ている気がして、勝手に苦手意識が。
「どうかした?」
『あ、いえ何でもないです』
「そ?ていうか敬語やめようぜ。同い年だろ?」
『わかった、御影君?』
「あとそれも。玲王って呼んでくれよ」
「俺もさん付けとかいらなーい」
彼らは距離を詰めるのが早い人種らしい。
若干戸惑いながらも、言われた通り敬語を外して話す。
それに満足げな顔をしている2人が少し可愛く思えた。
『あ、ルームVはここだね』
「案内ありがとな」
『いえいえ。じゃあ私は仕事したら行くね。これ、先に2人の分』
まだあまり人は来ていないようなので、2人のものだけ手渡ししてから、後はそれぞれのロッカーに服を入れていく。
2人を案内していたら思いのほか時間をくってしまっていたようなので、少し速足で。
「A、これから何するとかって聞いてる?」
『いや、私も詳しくは聞かされてないんだよね』
「そっか。まあ見てろよ、俺たちが最強だから。な!凪!」
「動きたくないし早く終わればなんでもいーよ」
2人の情熱に大きな差があるように感じるが、玲王君は凪君がこんな感じでも特に気にしてなさそうなので私も気にしないことにする。
苦笑いしつつも彼らにこれから頑張って、と一言伝えて部屋を後にする。
するとまたインカムが入った。
「“Aちゃーん、次のバスで選手揃うからダッシュで”」
『す、すみません!急ぎます!』
こうして私はまた特に速くもない足をフル活用することとなった。
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⚽️ - 選手からヒロインへの暴力行為があるのなら先に記入すべきです。そんな描写誰だってびっくりしますよ。 (4月20日 6時) (レス) id: d10d627114 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃる(プロフ) - cocoさん» コメントありがとうございます!不定期更新で申し訳ないです…少しずつ更新してまいりますので、どうぞお付き合いください! (2月6日 0時) (レス) id: 18955f4b71 (このIDを非表示/違反報告)
coco - 更新待ってまる (1月14日 7時) (レス) @page45 id: 5b00a62990 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃる(プロフ) - もこさん» コメントありがとうございます!愛され逆ハーいいですよね、私も大好物ですぐふふ…いろんなキャラと絡めるように頑張りますね! (5月20日 0時) (レス) id: 91d6034ebf (このIDを非表示/違反報告)
ふぃる(プロフ) - あんこさん» コメントありがとうございます!ゆっくりですが頑張ります! (5月20日 0時) (レス) id: 91d6034ebf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぃる | 作成日時:2023年3月24日 14時