検索窓
今日:393 hit、昨日:220 hit、合計:159,521 hit

第5話 ページ6

誰かとぶつかってしまったと理解するのにそう時間はかからなかった。
相手は選手なのだろう、体幹がしっかりしているから私ごときとぶつかったところで動じていない。けれど私は反動でよろけてしまい、いくつか衣服も落としてしまった。




『ごめんなさい、不注意で…』

「ん−、大丈夫。てかなんで女の子がいんの?」

『マネージャーとして雇われたので…。あ、私椎葉Aです。
えーと……な、なぎささん?』

「誰なぎさって。俺は凪だけど」





いきなり名前を間違えてしまった。
白髪で高身長なのが印象的で何となく名前は憶えていたはずだったんだけど、まだぜんぜんうろ覚えだった。でもさすがに300人分この短時間で覚えられるわけがないので仕方ないと思う。




『凪さん、自分の部屋行かないんですか?』

「ん−…めんどくさい…玲王どっかいったし」

『迷子ってこと?えー、ちょっと待ってくださいね』




タブレットを操作し凪さんの情報を見ると、彼はチームVに振り分けられていた。
一枚ページをめくると、同じくチームVに御影玲王という人の名前もあったので、きっと彼とはぐれてしまったんだろう。
高校生にもなって迷子ってどうかと思うけど。





『Vの部屋ならすぐそこですよ。私も用事あるので、一緒に行きましょ』

「めんどいから連れてってー」

『いや距離感』





だらーんと腕を回して私の背中にもたれかかってきた。
初対面でこの距離の近さって何かのバグですか?

高身長でスポーツやってるだけあって、めちゃくちゃ重い。

こっちは荷物も持ってるのになんでおもりまでしなきゃいけないんだ…。





「あ、いた!凪!」

「あ、玲王」

「どこ行ってたんだよ、探したぞ。…あれ、君は?」




声がした方を頑張って振り向くと、先ほどデータで見た紫髪の彼がいた。
女子がいることも想定していなかっただろうし、さらにこの状況だ。
混乱している様子が見てとれる。





『マネージャーの椎葉Aです。…あの、この人どかしてもらえると助かるんですけど…』

「重いだろ、ごめんな。ったく凪、俺以外にあんまり迷惑かけるなよ」

「はーい」





王子様スマイルで凪さんを引っぺがしてくれる御影さん。
そしてそのまま凪さんをおんぶした。うわ、すごいな。
言動から凪さんへの愛が伝わってくる。

第6話→←第4話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (218 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
686人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

⚽️ - 選手からヒロインへの暴力行為があるのなら先に記入すべきです。そんな描写誰だってびっくりしますよ。 (4月20日 6時) (レス) id: d10d627114 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃる(プロフ) - cocoさん» コメントありがとうございます!不定期更新で申し訳ないです…少しずつ更新してまいりますので、どうぞお付き合いください! (2月6日 0時) (レス) id: 18955f4b71 (このIDを非表示/違反報告)
coco - 更新待ってまる (1月14日 7時) (レス) @page45 id: 5b00a62990 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃる(プロフ) - もこさん» コメントありがとうございます!愛され逆ハーいいですよね、私も大好物ですぐふふ…いろんなキャラと絡めるように頑張りますね! (5月20日 0時) (レス) id: 91d6034ebf (このIDを非表示/違反報告)
ふぃる(プロフ) - あんこさん» コメントありがとうございます!ゆっくりですが頑張ります! (5月20日 0時) (レス) id: 91d6034ebf (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ふぃる | 作成日時:2023年3月24日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。