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第36話 ページ40

潔side.




今日はいよいよチームWとの試合。


一度負けている俺らは後がない。

この前は千切に余計なこと言って怒られたけど、そんな千切は今日はどうやらそこまで不機嫌ではないらしい。
理由を聞いてみると、マネージャーの椎葉さんが試合を観に来ると約束してくれたらしい。

たまに数分だけ様子を見に来る、ってことは今までもあったけど、ちゃんと見に来てくれるのは初めてかもしれない。



マネージャーという立場だけど、誰に対しても優しいし、筋肉とか体の構造とかそういうのに詳しいみたいで、わざわざ頼んで作ってもらった俺専用メニューもただのマネージャーが考えたとは思えないほど緻密に練られていた。


どんな仕事でも一生懸命頑張っている様子を見ると俺も頑張ろうと思えるし、見に来てくれるのは素直に嬉しいかも。




そんな風にひそかに楽しみにしていたが、彼女は一向に現れなかった。





前半が終了して、もう後半が始まってしまうというのに。




「なあ千切、ほんとに椎葉さん来るのか?」

「……急な仕事でも入ったんじゃねーの」





**********


千切side.



あれだけ言っておいてすっぽかすなんてことはないだろうから、本当に急な仕事が入ったんだろう。

今度なんかお詫びさせよう。



後半は急展開で、久遠が裏切ったり、潔が暴走したり。



それでもこの試合を通して、
俺は、潔を見て滾っている今の俺を信じることにした。





俺の脚はまだ戦ってくれた。


これまでの俺じゃなく、これからの俺を信じて世界一を目指す。
吹っ切れたのは、椎葉とのやりとりが要因の一つだ。






パチパチパチ。



少し遠くから拍手の音が聞こえてきて、
振り返るとベンチの方には椎葉が座っていた。


試合に集中しすぎていつ来たのか全然分からなかった。






「椎葉。いつ来てたんだよ」

『遅くなってごめんなさい…』





ふにゃりと笑う彼女は、いつにも増して疲れているような、しんどそうな顔をしていて。

どうしたのか尋ねようとする前に、今度はコートの方で怒声と大きな音が聞こえてきた。


そこでは俺の情報を隠していたとかなんとかで久遠がチームWにボコられていた。
…えげつねえことするな、あいつら。



かといって俺が止めに入る場面でもないか、と思い椎葉の方に向き直すと、





『ひ…っ、』





彼女は泣いていた。

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⚽️ - 選手からヒロインへの暴力行為があるのなら先に記入すべきです。そんな描写誰だってびっくりしますよ。 (4月20日 6時) (レス) id: d10d627114 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃる(プロフ) - cocoさん» コメントありがとうございます!不定期更新で申し訳ないです…少しずつ更新してまいりますので、どうぞお付き合いください! (2月6日 0時) (レス) id: 18955f4b71 (このIDを非表示/違反報告)
coco - 更新待ってまる (1月14日 7時) (レス) @page45 id: 5b00a62990 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃる(プロフ) - もこさん» コメントありがとうございます!愛され逆ハーいいですよね、私も大好物ですぐふふ…いろんなキャラと絡めるように頑張りますね! (5月20日 0時) (レス) id: 91d6034ebf (このIDを非表示/違反報告)
ふぃる(プロフ) - あんこさん» コメントありがとうございます!ゆっくりですが頑張ります! (5月20日 0時) (レス) id: 91d6034ebf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふぃる | 作成日時:2023年3月24日 14時

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