第32話 ページ36
「俺も頼みたい」
『え、國神君も?』
「おーい、お前らばっかりずるいぞ。俺もほしい」
スポドリを配りに行った我牙丸君まで同じことを言う。
ビリ2だった潔君がチーム内1位になったことで、いい影響を及ぼしてるのかな。
必要としてくれるのは嬉しいし、頼まれたなら私もがんばろう。
『じゃあ、3人にはゴールの特徴を踏まえて作りますね。
ちょっとお時間もらいたいので、お昼終わる頃に来てもらえると』
「「あざす!」」
1人1人に合わせたメニューを考えるのはそう簡単なことではない。
昨日だって徹夜で組んだから、おかげで寝不足だ。
でも200人近くのゴール未経験者の分に比べれば、3人分はまだ楽な方だから仕事の合間に急いで終わらせよう。
**********
そう考えていたのが、数時間前。
午前中に試合のあるグループの準備をしたり、トレーニング中の負傷者のもとへ向かったり。
一瞬忘れかけてたけど、昨日干した洗濯物を畳んで配るのだって午前中の業務だ(午後にもある)。
そんな中でメニューを組んでる暇なんてなかった。
ざっと3人の特徴はまとめたし、それに合わせたメニューをピックアップまでは終わった。
だからあとは本当にそれを組み合わせるだけなんだけど、そこまで追いつかずお昼休憩になってしまった。
「また飯も食わずに、何やってんだ?」
『玲王君…。あ、今試合終わり?』
「ああ。今日も楽勝」
タブレットを見ると、VvsWは5−1でまたも圧勝していた。
鰐間兄弟のコンビネーションは割と厄介だと思うんだけど、さすがだなあ。
『数人分のメニュー組んでるの。
ゴール経験者からもオリジナルメニュー欲しいって言われたから』
「へー。それ俺も欲しいんだけど」
『え、玲王君も?ちょっと意外だわ』
「俺は凪みたいにやらなくてもできるタイプじゃないからな。
あいつと世界一になるために俺はもっと強くなりたい」
エゴが宿ったその視線に胸が熱くなる。
そんなこと言われたら手を貸してあげたくなるってもんだ。
「俺もそのオリジナルのスペクトラムメニューをもらいたい」
『うわ、剣城君。いつの間に…』
「凪が床で寝始めたから連れてきた」
「うい〜」
『寝るならちゃんとお布団で寝ましょうね誠士郎君。
えーと、じゃあ2人とも夕飯前に私のとこ来てもらえると。それまでに作っとくよ』
一応凪君にも聞いてみたけど、俺はいーやと即断られた。だと思った。
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⚽️ - 選手からヒロインへの暴力行為があるのなら先に記入すべきです。そんな描写誰だってびっくりしますよ。 (4月20日 6時) (レス) id: d10d627114 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃる(プロフ) - cocoさん» コメントありがとうございます!不定期更新で申し訳ないです…少しずつ更新してまいりますので、どうぞお付き合いください! (2月6日 0時) (レス) id: 18955f4b71 (このIDを非表示/違反報告)
coco - 更新待ってまる (1月14日 7時) (レス) @page45 id: 5b00a62990 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃる(プロフ) - もこさん» コメントありがとうございます!愛され逆ハーいいですよね、私も大好物ですぐふふ…いろんなキャラと絡めるように頑張りますね! (5月20日 0時) (レス) id: 91d6034ebf (このIDを非表示/違反報告)
ふぃる(プロフ) - あんこさん» コメントありがとうございます!ゆっくりですが頑張ります! (5月20日 0時) (レス) id: 91d6034ebf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぃる | 作成日時:2023年3月24日 14時