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第29話 ページ33

そんなこんなで一次選考は進んでいき、全チームが2試合ほどを経験した。


私の部屋が近くにあることが理由でよく入り浸っているこの伍号棟では、チームVが全勝中。
チームZも初戦は敗れたものの、次の試合では勝ち一進一退の攻防をしている。



また別の伍号棟ではすでに化学反応を起こしているメンバーがいたり、
凪君たちと比べても完全に一強でのし上がっているチームもある。




私はというと、おかげさまでマッサージも人気で色々な人の身体を使って勉強させていただいている()

そのぶん忙しさは比じゃないけど、みんなも頑張ってるし私もがんばろうと思う。




「…くそ、マジでなんなんだよあいつ…!!」

「このままじゃまずいぞ俺たち…!」





奥でせっせとボトルを洗っていると、選手が顔を洗いに水道へやってきた。
水の音はしているから私がいることには気付いているだろうけど、負けるかもしれないという焦りから特にこちらを気にする様子はない。

あれはたしか、この伍号棟のチームXのメンバーだ。





「あいつが独裁政権布いてるせいで全然勝てねえよ」

「ほんとだよ…あいつさえいなければ俺たちだって…」





そう遠くない距離にいるため、嫌でも話が耳に入ってきてしまう。
聞いていてあまり気持ちのいい内容ではない。

流れ的に、彼らが罵倒しているのは同じチームの馬狼君だろう。


少しでも力になれるようにと一次選考の試合はすべてチェックしている。

確かに馬狼君のプレーは横暴さが目立つけど、
高いサッカースキルと貪欲なゴールへの意志のおかげでこのチームに点が入っているのは間違いない。


初戦のチームZとの試合なんてまさにそうだ。






「……ンだよ、何見てんだよ」

『え、あ…』





彼らの気持ちもわからなくはないけど、ゴールに貢献している馬狼君にそこまで言えるレベルなのか…?とはてなを浮かべていたら、無意識にそっちを見ていたみたいで不機嫌な視線が突き刺さった。






「なあ、椎葉もそう思わない?
俺らだってそれなりにサッカーうまいし、あんな奴いない方が勝てる気がすんだよね」

『…あなたたちが馬狼君に不満を持つ気持ちはわからなくはないけど、
馬狼君がいないチームXが勝てるとは思えないです』

「は?」

「何言ってんのお前」





…しまった。
余計なこと言ったかも。

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⚽️ - 選手からヒロインへの暴力行為があるのなら先に記入すべきです。そんな描写誰だってびっくりしますよ。 (4月20日 6時) (レス) id: d10d627114 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃる(プロフ) - cocoさん» コメントありがとうございます!不定期更新で申し訳ないです…少しずつ更新してまいりますので、どうぞお付き合いください! (2月6日 0時) (レス) id: 18955f4b71 (このIDを非表示/違反報告)
coco - 更新待ってまる (1月14日 7時) (レス) @page45 id: 5b00a62990 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃる(プロフ) - もこさん» コメントありがとうございます!愛され逆ハーいいですよね、私も大好物ですぐふふ…いろんなキャラと絡めるように頑張りますね! (5月20日 0時) (レス) id: 91d6034ebf (このIDを非表示/違反報告)
ふぃる(プロフ) - あんこさん» コメントありがとうございます!ゆっくりですが頑張ります! (5月20日 0時) (レス) id: 91d6034ebf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふぃる | 作成日時:2023年3月24日 14時

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