サポートと支配は紙一重【ブルーロック】

第26話 ページ28

「でもやっぱめんどくさくなってきた」

「お前なあ…」

『負けたら後がなくなるよー、ゴールボーナスも色々あるし頑張ってみたら？』




やはり私が来たところで何も変わっていなさそうな凪君に呆れながらも、少しでもやる気を出してくれるようにと声をかける。




『ほら、始まるよ。2人ともいってらっしゃい』

「ほーい」

「ばっちり決めてくるわ」




玲王君に腕を引かれてポジションへと移動していく彼の口から、なんかゴールキーパーとか聞こえた気がするけどうそだよね。

チームVの中で凪君がトップなのに、そんな人がGKで収まるのは違うでしょ。

と思っていたら、玲王君の説得？により無事FWに回ったらしい。




そんな彼らのマイボールは、キックオフとほぼ同時に味方によって奪われ、見るも無残なお団子サッカーへと変貌を遂げた。




その膠着状態の中からこぼれ球を拾い取った二子君の視野の広さに感服する。




『二子君ナイスー』




みんな試合に集中しているだろうから聞こえてないと思うけど、部活でやってたときみたいに応援の声を出してみる。
イカれたプロジェクトだけど、意外と高校の部活とやってることは変わらないもんなあ。


二子君が奪ったボールは咄嗟に玲王君が奪い返し、またそれを奪った剣城君のゴールによってチームVは1得点目を先取した。




『剣城君ナイシュー』

「ふん。これくらい夕飯前だ」

『朝飯前かな』





たぶん聞こえてないだろうけど小さい声で訂正しておく。
夕飯前だと結構いってるからね。だいぶ頑張ってるからね。


スコアなどもAIが自動でつけてくれるので必須の仕事ではないけど、個人的に自分の目で見れていることはしっかり記録を取りたいので、スコアを取りながら状況なども踏まえて整理してタブレットにメモ書きをしていると、そのタブレットに通知が入った。



やることリストに新しく追加された項目

【マッサージ(ゴールボーナス)
　対象者：糸師凛】






…ついにきてしまいました。

私の腕の見せ所です。

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