サポートと支配は紙一重【ブルーロック】

第13話 ページ14

そんな感じでみんなの身体をチェックしていく。

最初はみんな脱ぐの！？触るの！？っていう反応だったけど、これも検査なのでと言うとおとなしく従ってくれた。



全員良い身体つきしてたけど、格別なのは國神君だ。

このチームZの中でフィジカル面で一番優れているのは間違いなく彼だろう。
聞いてみれば趣味も筋トレだそうで、日々の積み重ねによって培った強靭な肉体は今後相手とマッチアップするときにも有利に働くと思う。


最後は一番遠くに座り込んでいた赤髪の彼。

初めて見たときは一瞬女の子かと思った。




『えっと、…男の子、でいいんだよね？』

「は？男だけど。蜂楽みたいに俺も下脱ごうか」

『ﾋｪｯｯごめんなさい』




見慣れてしまったうちの高校のサッカー部ならまだしも、ほぼ初対面も同然の彼らのパンイチ姿なんていきなり恥ずかしすぎる。
ただでさえ女の子みたいに綺麗な顔してる千切君を上裸にさせてること、申し訳なく感じているのに。



ぱぱっと終わらせようと思い素早く記録を入力していく。





『じゃあ最後に足触らせてもらいますね』

「…っ」

『…？』




左足から順番に触っていく。
筋肉の密度が高くて、きっと脚力もすごいんだろうということが伺える。
さっきの蜂楽君に少し似ているけど、彼よりも走ることに特化している。
それを物語る脚だった。

利き足などの問題で片方に力が偏るのはよくあることなので、最後にそれを確認するために両足を同じように触る。





『……え、これ』

「もういいだろ、疲れた」





ばっと触っていた手を払われてしまった。
拒絶のような意を表されては、こちらとしても見せるように無理強いはできない。
埋めなければいけない項目は大体埋まったから、ひとまずこれで終わりにする。

けど、

少ししか触れなくて詳しくは分からなかったけど、

彼は右脚に怪我を負っている。


必死にリハビリ、回復訓練を頑張ってきたのをあの右脚が物語っていた。

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