【実況者】病弱少女は実況者らしい。【最終兵器俺達】 (ページ2)

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東京のとある街。

息苦しそうに歩いている少女が一人。
喉からはひゅー、ひゅーと音が漏れている。

「げほ、」

咳一つするのも苦しい。そんな状態の彼女は、今にも倒れてしまいそうだ。
すると、バランスを崩して倒れこむ。

「げほっ、……！ぅ、く、すり……」

緊急時の薬を探そうと、鞄をごそごそと漁ってみるが、中々見つからず、限界がくると同時にそのまま意識を投げ出した。

「だ、れか……」

「ん、……」

？「あ、やっと起きた。」

？「もー、びっくりしたよ。」

？「まーな。人が倒れてるなんて思いもしないだろ普通。」

？「大丈夫？」

目を覚ますとそこには四人の男性。
まだ息苦しく、重い体をなんとか起こすと、口を開けた。
「私、倒れてたんですか……？」
記憶も曖昧で、混乱している脳ではそんなことしか言えず、とりあえず四人の人の顔を見た。

？「あぁ、ヒラが見つけてさ。フジが運んできたんだ。」

ヒラ？フジ……？

ヒ「俺がヒラだよ。ほんとに大丈夫？」

「は、はい……」

フ「で、俺がフジ。よろしくね。」

「よろしく、お願いします……」

こ「俺、こーすけ。で、こっちがキヨな。」

キ「……よろしく」

こーすけ、キヨ……って！！！

「あ、の……！」

ヒ「んー？」

「さ、最終兵器俺達さん、ですか……？」

フ「！そうだよ、……？」

「えと、ファン、です……！」

まだ混乱してるけど、確かにこの人たちは、私の憧れで、大好きな……！

最終兵器俺達なんだ！

キ「あのさ」

「……？」

キ「名前は？」

「！あ、すみません、申し遅れました。Aといいます！」

こ「Aね。」

ヒ「よろしくね、Aちゃん。」

フ「よろしく。……ほら、キヨも。」

キ「……よろしく。」

ヒ「ごめんね、A。キヨ、人見知りで女の子苦手なの。」

「あ、そうなんですね……」

いつものイメージと逆だなぁ。

キ「A、だよな？あんたの声、どっかで聞いたこと……」

こ「ん、言われてみれば……」

まさか。

最俺さんが私のこと、真理のこと知ってるはずない。

フ「んー……」

……自己紹介だけでも。

「えと、真理って知ってたりします……？」