四十三話 ページ44
何故衣装を…？
「Aちゃん！これ着てみて！」
『え！？これ着るの！？』
「絶対似合うよ！」
見せられたのはマ○オのコスプレ衣装。
「キヨ君はル○ージだよ！」
『キヨ君は着たの…？』
「喜んで着に行ってたわ、もうすぐ帰ってくると思うわ」
…これで断るとなぁ…。
マ○オが居なくてル○ージだけが居ることになる…そうすると、マ○オの立場が…
『…き、着てきます…』
…私だけ損してる気がする…。
あ、それなら…。
『その代わり！美咲にはキ○ピオ着せて下さい！』
「…は…？」
「あ、ちょっと…！」
教室から走って出て行った。
さっき言ったときクラスの女子の目が光った気がしたのは気のせいだろう…。
…ごめん美咲。
コスプレ衣装を抱えて走っていたら何かにぶつかった。
『わっ…！すいません！』
「おっ！悪いっ…てAじゃん！」
『！…キヨ君！？る…ル○ージ…？』
「似合ってるか！？Aマ○オ！？」
『う、うん…』
「早く着て来いよ！待っててやるから！」
『わかった！』
更衣室に入り着替えた時やっと気がついた。
…これ一人じゃ着れないやつだ。
背中にファスナーが付いてる。
私、体固いから届かないんだけど！！
だからさっき女子が止めようとしてたのか！
「着れたかー？」
キヨ君に閉めて貰うか？
…あ、それでいいや！
『キヨ君…ファスナーが閉められないんだけど頼めるかな…？』
「は！？俺に頼んでんの！？」
『？…そうだけど…』
「えっ…俺に…は？…Aって…あー…何か前に美咲が…」
何か独り言を言っている。
『キヨ君…？』
仕方ないので更衣室のドアを開けた。
ドアの前には顔を真っ赤にしたキヨ君の姿があった。
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作者名：璃音哀 | 作成日時：2017年3月21日 13時
