月夜 五十二夜目 ページ13
Playmaker side
「待たせたな」
ブルーエンジェルに扮したソイツを睨んでいた、その時。空から声が降ってきて、New Moonがヘリポートに降り立った
「……Playmaker。貴様も来ていたとはな。驚きだ」
「お前の方こそ。まさか罠と分かりながら来たとはな。……コイツは恐らく、SOLからの刺客だ」
ハノイの匂いはしない。そういうと、New Moonは構えていたデュエルディスクを下ろした
「あら。もうバレてるの？喋り方がおばさんくさかった？ショックだわ〜。
ま、仕方ないわね。悪いけど、貴方達を捕まえるわ」
そう言って、ブルーエンジェルに扮したソイツは、何処からか一本の赤薔薇を取り出した
「力ずくって言うのは、あんまり私の趣味じゃないんだけど！」
そして、俺達の足元に放った
Aiがソレを分析する前に、赤薔薇は紫の淡い光を発し、俺たちの足元に紫色の円が展開される
そして一拍遅れて、ズンッと重力が何倍にもなったかのように、俺達にのし掛かってきた
「「ぐっ……！」」
【な、何だ!?】
「身動きが……取れない!?」
「これは……ログアウトと移動を封じるプログラムか！」
New Moonも思わず膝をついている
それに併せて、紫色の光に包まれた周りの風景も変わり始めた
高さを競うように並んでいたビルが、段々赤色の光を帯びて針のような突起物に変形していく
【おいおい、こりゃヤバイんじゃねーのか!?】
Aiが叫ぶ
そしてビルが全て元々あった形から程遠い、先の尖った岩のような物に変化すると、俺達の足元に展開されていた紫色の円から、蛇のようなロープが俺達を縛った
「くっ……！」
【LINK VRAINS全域の罠なんて、大げさすぎだろぉぉぉぉっ！こりゃヤバイって！】
「このプログラム組むのに徹夜だったんだから。少しは誉めてほしいわ！」
そう言ってソイツが指を鳴らすと俺達を縛るロープが宙に持ち上がり、ビルが地中に潜っていった
そして屋上の面積も段々狭くなっていく
「力ずくが好きじゃない、と言いながら案外アンタ、このプログラムを楽しんでいたんだろうが!?演出が派手すぎるぞ！」
New Moonが引きつった笑みを浮かべる
「だって。貴女達、ちょっとやそっとのプログラムじゃ捕まえられないんだもの」
ソイツがウフフ、と笑うと俺達を縛るロープが地中に引き込まれていった
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さくら - 面白いです。更新頑張ってください (2018年9月15日 18時) (
レス) id: 078b8d6a67 (このIDを非表示/違反報告)
あい - この物語は面白くて続きが早く見たいです。 (2017年10月25日 15時) (レス) id: cf9e98bb45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠伊亞 | 作成日時：2017年9月12日 17時
